地球温暖化救う?3000兆円の“ESG投資”とは[2021/04/23 23:30]

温暖化対策を掲げるその裏で、各国が狙うのが『ESG投資』です。
ESG投資は、『Environment(環境)』『Social(社会)』『Governance(企業統治)』の頭文字を取っています。ESG投資とは、環境問題や人種差別問題などに、積極的に取り組む企業への投資で、すでに3000兆円もの資金が集まっています。
菅総理:「3000兆円ともいわれる海外の環境投資を呼び込む」
アメリカ・バイデン大統領:「環境対策をとる国こそが“再エネ”ブームの経済的な恩恵を受ける」
中国・習近平国家主席:「グリーン成長進めるべき。“自然”は金の山」

専門家は、ESG投資によって、経済成長の潮流が大きく変わっているといいます
環境省ESG金融分野審査委員・夫馬賢治氏:「“ESG投資を知らなければ、これからの投資が全くできなくなる”。これくらいの動きで投資の世界は変わってきている。これから伸びていく企業とダメになる企業が、この一つのトレンドで大きく分かれてくる」

なぜ、ESG投資に莫大な資金が集まっているのか。

環境省ESG金融分野審査委員・夫馬賢治氏:「価値観の変化。3000兆円以上の資金の大半は個人投資家ではなく、保険会社や年金基金などの機関投資家の資金。機関投資家が企業に投資する際、ESGを軽視する企業に投資することは“リスク” と考えるようになってきている」

どういうことかといいますと、二酸化炭素の排出に関する炭素税など、各国が環境に対する規制を進めるなかで、環境影響を考慮しない企業経営は、長期的にみると経営難に陥る可能性が高いのではないかと考えられています。

ただ、一部の富裕層には、貧富の格差が進むなかで、「環境、社会問題に貢献している」という免罪符のために投資している人もいいます。また、“トレンドのような側面”もあり、「過剰にお金が集まっている」という指摘する専門家もいます。

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