猛暑で人気急上昇! 高級冷凍食品 老舗名店の味を“自宅”で気軽に[2023/07/31 18:38]

 記録的な猛暑が続くなか、名店の味を自宅で気軽に。高級な冷凍食品が大人気となっています。

■老舗名店の味を“自宅”で気軽に

 118年続く老舗馬肉料理店の名物メニュー「桜なべ」。実はこれ、自宅で簡単に作れる冷凍食品です。門外不出の伝統の味が今、続々と高級冷凍食品として登場。売れ行きが好調です。

 向かったのは東京の百貨店「松屋銀座」。デパ地下の一角にある「フローズングルメ」の売り場です。今月から新たに浅草や日本橋の老舗などの名物メニュー20種類を販売。価格が高い高級冷凍食品ですが…。

 松屋銀座 食品部 今井克俊課長:「一部の商品が非常に値段が高いので、3万円、4万円クラスの売り上げもありがたいことに買い上げてもらっている」

■猛暑の影響 高級冷凍食品が人気

 東京では、猛暑日が7月として過去最多の13日を記録。全国的にも危険な暑さが連日続くなか、ネット通販も含め、冷凍食品の需要が急増しているといいます。

 店でしか堪能できなかった伝統の味を自宅で楽しめるようになった訳とは。できたてを急速で冷凍する技術、その進化に秘密が。

■急速冷凍 実現の裏に“最新技術”

 明治5年創業、東京・日本橋の合鴨料理専門店。今月から都内の百貨店などで冷凍食品を販売しています。やわらかな鴨肉の「葛餡がけ」。価格は2916円。

 電子レンジで温めるだけで老舗の味を堪能できる訳は。

 あひ鴨一品 鳥安 渡辺英臣取締役:「この機械は『アルコール凍結機』。マイナス30℃に冷えたアルコールが入っている。商品を急速冷凍する機械」

 できたてをわずか45分で完全凍結。

 あひ鴨一品 鳥安 渡辺英臣取締役:「液体の方が凍結速度が気体より20倍速い。商品の細かい状態を破壊しないでそのままの状態で凍結できる。お肉のやわらかさ・味わいの点では(店で出すものと)遜色ないと思う」

 この急速冷凍の技術によって、スパイスにこだわった浅草のカレー店でも店の味の再現が可能に。

 スパイス スペース ウガヤ 宇賀村敏久代表:「最初、通常の緩慢冷凍っていう緩やかな冷凍でやったが、スパイスの香りが飛んでしまったり少し肉がパサついたり…。2カ月くらいやって半分諦めかけていたが、今回、急速冷凍の機械でやってかなり味が再現できた」

 当初、冷凍食品での販売に抵抗があったという老舗の馬肉料理店は想定外の売れ行きに驚いています。

 桜なべ中江 4代目 中江白志さん:「鍋物なので、夏から開始するといってもほとんど売れないと思っていた。売れ始めるのは秋口からと思っていたが、すでに松屋銀座から追加注文があるので、想像していたよりも早いスピードで皆さんに受け入れてもらっている」

こちらも読まれています