“基準地価”インバウンドで復活 東京で上昇率1位「浅草」の今[2023/09/19 18:49]

 19日午後、最新の土地の価格が公表されました。

■東京で上昇率1位「浅草」の今

 地価の上昇率が東京で1位になったのは日本有数の観光地・浅草です。その主な理由はインバウンド景気の復活。浅草寺の参道である仲見世通りは、外国人観光客に大人気のスポットです。

 仲見世通りの周辺では、商業地の地価上昇率において東京都の1位から4位を独占。1位の上昇率は11.9%と急増しています。

 浅草の天ぷら店では外国人客の復活を歓迎しています。コロナ前には日本の“ソウルフード”天ぷらを求めて世界中からリピーターが来店していました。

 天麩羅 秋光 谷原秋光さん:「徐々に戻ってきている。多い時は8割くらい外国人客で埋まる時がある。英語や中国語には対応できるようにしてある」

■かっぱ橋で何買う?外国人客復活

 西浅草エリアには、外国人客に絶大な人気を誇る「かっぱ橋道具街」があります。全長800メートルの通りには食器や調理器具などの店がおよそ150軒、連なっています。19日に取材すると、様々な国から外国人観光客たちが押し寄せていました。

 オーストラリアからの観光客:「15分前に着いたばかりだけど、すごい」「他にはないものがあります」
 イギリスからの観光客:「私のコレクションに加えたいものがあるんです」

 今月初旬に来日したというイギリス人親子。

 ティムさん(62):「とても良いまな板を買いました」

 母国での料理のため、父親のティムさんが買ったのはプロの料理人も使う木製のまな板。輸入材のヒノキなどを使い、本場、岐阜県木曽の職人が仕上げたお買い得品です。

 ティムさん:「4620円です」「(Q.なぜ、このまな板を?)店主にとても良いアドバイスをもらいました。良いまな板です。イギリスでは、こんなに良いまな板を探すのは難しいです。娘が東京大学に通っていて、東京に来たらかっぱ橋に来るのが良いと教えてくれたんです」

 店主は、この1年の劇的な変化に驚いています。

 三木商店 横地雅好さん:「70%くらいが外国人客。日本のキッチングッズはとてもクオリティーが高いので、それを狙って買いにくるお客さんは多い」

 インタビュー中にも自分の店に来てくれた外国人客が目の前を通ります。

 三木商店 横地雅好さん:「外国人客が戻ってきたのは早かった。日本人が戻ってくるよりも早かった。閑散としていたコロナの時は“死の街”みたいな」

 コロナ禍では営業を自粛していた店も多く、窮地に追い込まれていた「かっぱ橋道具街」でしたが、去年10月に水際対策が緩和されると、すぐさま外国人客が続々と来店。番組でもその様子を伝えてきました。

 イギリスから来た家族・息子のピーターさんがどうしても買いたいものとは。

 ピーターさん(23):「趣味でたくさん料理をするんです。自宅には日本の包丁が4本あって、もう1本欲しいんです」

 クオリティーが高い日本の包丁に魅了され、5本目を探しに来たといいます。2時間かけて複数の店を回り、1万6500円の包丁を購入。

 ピーターさん:「野菜を切るための包丁を買いたかったんです。これで料理するための包丁がすべて、そろいました」

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