ANAなど DXで旅客機の貨物スペース有効活用「物流の2024年問題」対策[2024/02/27 13:35]

 デジタル技術を使って国内線の旅客機の空いた貨物スペースを活用し、輸送力の確保と荷物の配達範囲を拡大する取り組みが公開されました。

 いわゆる「物流の2024年問題」ではトラックドライバーの時間外労働が規制され、輸送力の不足が懸念されています。

 航空業界では、国内線の旅客機の貨物スペースの利用が早朝や夜間に集中して全体の積載率が約2割にとどまるなど、昼間の時間帯の運用が課題となっています。

 ANAとオンラインショッピングなどの物流システムを提供する「ロジレス」はデジタル技術の活用に加え、倉庫から荷物をそのまま航空コンテナで運ぶなどして受注から機体積み込みまでを最大で4時間、短縮します。

 これによって年間で約125万トン分の輸送力の活用が可能となり、翌日配送の範囲も拡大するとしています。

ロジレス 足立直之社長
「物流2024年問題でこれからトラックでの輸送がどんどん難しくなっていくなかで今回、飛行機を使って近い所まで届けてそこからトラックで送るというやり方は、これまでEC(電子商取引)の物流を大きく変革する取り組みになるのかなと」

 4月に羽田発岡山行きの定期便から開始し、秋をめどにエリアを拡大する方針です。

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