明治安田 企業年金の予定利率を23年ぶり引き上げ方針[2024/04/06 08:54]

 明治安田生命は来年4月から、企業から資金を預かって運用する企業年金保険で、予定利率を現行の1.25%から実質1.3%に引き上げることが分かりました。予定利率の引き上げは23年ぶりとなります。

 新たな企業年金保険の商品は3階建ての構造で、1階部分にあたる「固定の予定利率」を現行の1.25%から0.5%に引き下げますが、2028年3月までは2階部分にあたる「上乗せ利率」を0.8%保証することで、実質的に1.3%の予定利率を実現します。

 さらに健全性を示す指標が一定以上であれば、3階部分にあたる「配当」を最低でも0.05%保証するため、予定利率が合計1.35%以上になる可能性もあります。

 改定の対象となる契約企業は約2300社に上ります。

 1990年前後には5.5%と高水準だった企業年金保険の予定利率はバブル崩壊とともに下落を続け、2002年からは現行の1.25%で据え置かれていました。

 日本銀行が先月マイナス金利を解除して以降、大手生命保険が予定利率を引き上げる方針を打ち出すのは初めてで、今後他社にも同様の動きが広がる可能性があります。

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