アメリカのUSスチールの買収が完了したことを受けて、日本製鉄の橋本会長らが会見しました。今回、合意に至った背景には何があるのでしょうか。日鉄本社前から報告です。
(経済部・島田龍二記者報告)
この1年以上、買収を巡って常に険しい表情だった日本製鉄の橋本会長ですが、19日の会見では時折、笑顔を見せる場面もありました。
先月、会長を取材した時には「ここまでの巨額の投資でだめなら、買収から降りる」そういった強い覚悟を口にすることもありました。
結果として、1兆6000億円もの追加投資や、日鉄独自の技術を投入してUSスチールが高品質の製品を生み出すことができる、という主張を粘り強く続けたことが、アメリカの製造業を復活させる、というトランプ大統領に響き、逆転合意に至ったということになります。
ただ、今後はこのような巨額となった投資に見合う収益を出せるのか、厳しく問われることになります。
ある日鉄の社員は「中途半端に投資だけさせられることになるのは一番困る。ここからがスタートになる」と話しています。
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