経済

グッド!モーニング

2025年9月17日 11:42

日経平均4万5000円最高値 「下がりやすい9月」に背景は

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 16日の日経平均株価は一時4万5000円を突破し、取引時間中の最高値を更新しました。時期的に下落しやすい9月での株価の急騰には、どのような背景があるのでしょうか?

■「下がりやすい9月」も株価急騰 背景は

 証券会社のスタッフが拍手で祝った、史上初の日経平均株価4万5000円超え。その後は利益確定の売りも出ましたが、史上最高値となる4万4902円で取引を終えました。

 9月は「歴史的に株価がもっとも下がりやすい月」と言われるなかでの株高。背景には何があるのでしょうか?ニッセイ基礎研究所の井出真吾氏はこう分析します。

「いくつか良い材料が重なっている。まずはアメリカで今月利下げがほぼ確実になってきました」

 アメリカで16日に始まったFOMC(連邦公開市場委員会)について、市場では利下げが確実視されています。なぜアメリカで利下げが行われると、日本株が上がるのでしょうか?

「企業収益にとって金利というのはコスト。そのコスト(金利)が下がれば、アメリカ企業の業績が改善しやすくなる。もしくは、一般の人々にとってはローンの金利が下がるとその分だけ負担が減るので、消費が刺激されやすい。その波及効果で日本株も上昇しやすいというメカニズムです」

■AI関連株が好調 バブル懸念は?

 アメリカ株式市場がAI需要への期待感などから主要指数が連日最高値を更新し、日経平均もつられて高騰しています。

 なかでも好調なのが、やはりAI関連株です。大容量のデータを処理するのに欠かせないデータセンター。そのデータセンターで使われる半導体の製造装置を手がけるディスコは前の週末と比べて8%高になりました。

 データセンターに必要な薄い銅を手掛ける三井金属の株価は、3カ月前の4769円から2倍以上となる1万705円をつけています。史上最高値更新の要因は国内にもあります。

「国内でも自民党総裁選への期待感というものが、投資家心理を和らげているのではないか」

 誰が次の総理になっても、石破総理よりは経済政策が進められると、市場が期待しているといいます。今の日本株はバブルのように割高なのでは…という心配もありました。その点については?

「日本株はバブルという程の水準ではない。アメリカ株が下落した場合には、日経平均もやや大きめの下落を強いられる可能性はあると思います」

 アメリカの景気次第では理屈上、日本株はさらなる上昇の余地があるといいますが、同時にトランプ大統領による予想できない政策や世界各地の紛争などのリスクもあるということです。

「短期的には乱高下するけれども、中長期的にはインフレよりも銀行預金よりも高い利回りを確保できる。これが投資の一般的な姿だと思います」

(「グッド!モーニング」2025年9月17日放送分より)

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