経済

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2025年9月21日 18:09

若手農家の新たな取り組みとは… “IT×農業”で収穫アップへ

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 テレビ朝日は「未来をここからプロジェクト」の一環でSDGs企画をお伝えしています。今回のテーマは「陸の豊かさも守ろう」です。IT技術を駆使して収穫を増やしつつ、効率化もすすめる農家の取り組みを取材しました。

■“IT×農業”で収穫アップへ

 9代目のコメ農家・室井さん(23)。先代から学んだ経験などを生かしたコメ作りを行っていましたが、より効率的な生産を目指し実証実験に参加しました。

 田んぼの中に立つのはセンサーです。

農家 NEXT AGRI WORK社長
室井志俊さん
「(Q.土の中にセンサーが埋まっていますね)土の中の状態を見てもらう」

 センサーで土の中の温度や成分などを測定し、データ化することで肥料を入れるタイミングなどが分かるというのです。

室井志俊さん
「肥料が足りなくなると、稲の先の方に肥料不足みたいなのが出てくる。その兆候の前に土の中で肥料が足りていないとかがセンサーで分かるようになっている」

 データはパソコンやスマホなどで遠隔で確認できるため、実際に田んぼを見に行く回数を減らせるといいます。

システム開発に携わる 伊藤忠テクノソリューションズ
神野泰成さん
「農家はやっぱり大規模にやられる人もいるし、農地をとびとびで持っている農家もいるので、見に行って管理をすることが非常に大変。そういったところをデータで見ることにより、簡単に土の状態や植物の状態を判断することができる」

 さらに土壌を改良し、収穫量を増やす効率化も試みています。鉄の成分を活用して土の酸化を防ぎ、肥料の吸収力を高めるといいます。

室井志俊さん
「根も長く太く大きくなっている印象。一株から出てきている茎の数が鉄触媒を用いたものの方が多く見える。一番うれしいのが、一本に対する粒の数も20%ほど多くなっている」

 効率化をはかる背景には、作付け面積の小さい小規模な農家ほど生産コストがかかり、利益率が悪いという現状があります。

室井志俊さん
「なるべくコストをかけずに、しっかりとおいしい日本のコメを作っていくことが持続可能なコメ作りにつながっていくと思う」

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