高止まりが続くコメのナンバーワンを決めるイベントが開かれました。おいしいコメに選ばれたのは、どの銘柄だったのでしょうか。
■プロ選ぶ“一番美味しいコメ”
今、注目を集めるコメの新品種を知っているでしょうか。
それは突然変異から生まれた“奇跡のコメ”。注目を集める理由を取材しました。
都内で開かれていたのは食味のプロらが様々な部門でおいしいコメを選ぶ「お米グランプリ2025」。
審査員
「甘いのが好みだったので得点を高く付けた」
ただおいしいコメを選ぶだけではありません。料理によってもベストなコメは変わるという視点から「ベストTKG(たまごかけごはん)お米賞」「ベストカレーお米賞」なども。
今回審査の対象になったのはメジャーな品種に加え、次世代を切り開くコメとして5種類の“新品種”も。
この新品種のなかに特にプロの料理人をもうならせる注目の品種がありました。
東京・日本橋にある割烹(かっぽう)料理屋。
鹿児島県の黒豚を使用した最高級のロースかつ。そのお供になるのは岐阜県でうまれた「いのちの壱」という新品種のコメです。
日本橋 良庭 丹羽良壽社長
「いのちの壱“奇跡のもみがら”という形で出会いがあったコメ。おかずが最上級なので最上級のコメをと」
このいのちの壱、これまでに全国のコンクールでも金賞を複数回受賞するなど、業界でも注目を集めている存在です。
日本橋 良庭 丹羽良壽社長
「今まで見たことないっていう感じ」
注目の新品種、そのルーツをたどると驚きの背景がありました。
いのちの壱 発見者 龍の瞳 今井隆代表
「こちらが精米工場です」
岐阜県下呂市にある精米工場。いのちの壱のなかでも最高級とされる「龍の瞳」というブランドを扱っています。
代表の今井隆さんこそ、一番最初にいのちの壱を発見した人物です。
龍の瞳 今井隆代表
「この品種については突然変異なので」
突然変異とは一体、どういうことなんでしょうか。
龍の瞳 今井隆代表
「2000年9月ごろにコシヒカリの田んぼを見回りしていた。15センチくらい(背の)高い穂が十数本出ていて、何だろうなと思って興味本位で種を採取して」
品種改良ではなく、自然が生み出した偶然のたまもの。
龍の瞳 今井隆代表
「コシヒカリの遺伝子を引き継いでいない不思議なコメ。香り、甘み、おいしさ、コシヒカリを上回ってる」
コシヒカリよりも約1.5倍大きく、食べ応えにつながっています。
では、その食味に関してプロの料理人をうならせる理由はどこにあるのでしょうか。
日本橋 良庭 丹羽良壽社長
「基本的にコメは冷めてからが本当においしいと言われていて、(いのちの壱は)冷めてから食べた時、甘さが引き立ってて」
岐阜県に行った際にたまたま、いのちの壱に出会ったことがきっかけで店で使用するようになったそうです。
日本橋 良庭 丹羽良壽社長
「あそこまで冷めても甘くておいしいのは食べたことない」
客
「コメの甘味と共に水分がやってくるって感じ。普段、食べてるコメとはちょっと違います」
冷めても抜群においしいコメ。都内で開かれたお米グランプリでも、いのちの壱は見事に「冷めてもおいしい賞」を受賞。他にも2部門で表彰されました。
最高金賞は山形県の農家が生産したササニシキが受賞。
いのちの壱を発見した今井さんは、さらなる広がりに期待しています。
龍の瞳 今井隆代表
「一度、購入されたら次も購入するという動きが広がって、ますます人気が出た。やっぱりおいしいコメを客に提供したい」
注目“奇跡のコメ”受賞なるか プロ選ぶ“一番美味しいコメ”
広告
1
広告