輸入豚肉値上がり 庶民派ラーメン店“負担50万円増”「耐えられたら…」
グッド!モーニング
[2024/05/25 14:03]
様々なものの値段が上がるなか、肉の値上がりも止まりません。牛肉に続き、家計の味方ともいわれる豚肉や鶏肉にも影響が出ていて、店や消費者からは悲鳴が上がっています。
■店主は苦悩「1カ月は耐えてみようかな」
鈴木信介店主
「お待たせしました。スタ満そばです」
具がたくさん乗ったボリューム満点のラーメン。1杯におよそ150グラムもの豚肉が使われています。
「広島から来ました。想像以上に具が多くて、麺食べ終わってもまだまだ具がいっぱい出てくるって感じですごくおいしかったです」
「具はニラとかお肉とか全部素材が大きめなので、すごくおいしかったです」
しかし、今、店主を悩ませる事態が…。
「僕が好きな庶民のラーメンっていうのが価格帯が上がると、僕の好きなラーメンではなくなっちゃうような感じがして寂しいです」
それが「輸入豚肉の値上がり」。納品書を見せてもらうと、以前の価格は1キロ820円でしたが、今は1020円に。
円安が1番の原因だといいます。他にも背脂や肩ロースなども値上がりしていて、原材料費の月の支出が50万円ほど増えているというのです。そのため、900円だったラーメンは、4月から20円の値上げをせざるを得なくなりました。
しかし、輸入豚肉の値上がりはまだ続くようで…。
「今月末には少し上がるっていうことを言われているんで、ベストは1カ月くらいこっちが我慢して(値段を)上げたいですけど、6月の中旬くらい、耐えられたら1カ月は耐えてみようかな」
国産の豚肉も飼料代など生産コストが上がっているため、値上がり傾向にあります。
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■ブラジル産減少の影響で、鶏肉も…■ブラジル産減少の影響で、鶏肉も…
さらに、豚肉以外にも…。
安くておいしい家計の味方、鶏肉。しかし、先月末からブラジルを襲った豪雨災害の影響で輸入鶏肉の7割を占めるブラジル産の価格が値上がり傾向に…。
今月頭の仕入れ価格は1キロ360円だったのが、現在は390円。すでに1割ほど上がっているといいます。
この状況に都内の鶏肉専門店からは不安の声が聞かれました。
「(Q.ブラジル産が上がって、その後に国産が上がって)ゼロではないです。あんまり考えたくないけど、考えておかないと」
こちらは“国産鶏肉”の専門店。ブラジル産が減った影響で、国産の消費が増え、その結果、国産まで値上がりするのではと心配しているのです。
「安くておいしくて、 いっぱい買える」
「1個10円のボールね」
およそ60年値上がり知らずの看板商品「チキンボール」。値段はなんと、1個10円です。
売れば売るほど赤字のため、現在、1人およそ25個〜30個までと個数制限を設けています。今後、国産鶏肉まで値上がりすれば、この「チキンボール」にも影響が出てくる可能性があるというのです。
「影響は当然出ますね。極力値段は抑えるように頑張って、せめて個数制限になっちゃうのかな」
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■豚肉は秋口に値下がりか■豚肉は秋口に値下がりか
豚肉と鶏肉の値上がりは、いつまで続くのでしょうか?食肉の仕入れに詳しい藤森さんはこのように話します。
「(輸入鶏肉)まだわからない。何とも言えないですね。豚肉は国産の豚肉が今すごく高い。今月あたりから上がり始めて、3カ月ぐらいは高値が続くんじゃないかなと思います。秋口になってくれば、ちょっと下がってくると思う」
輸入肉に関しては為替の影響を受けるため、見通しがつきませんが、国産の豚肉については例年、秋口になると飼育頭数が増えて値段も下がる傾向にあるということです。
(「グッド!モーニング」2024年5月25日放送分より)