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インフラや住宅に欠かせないセメントが高騰しています。他の建設用資材の価格も高止まりしていて、各地の再開発プロジェクトにも影響が及んでいます。
■高騰の影響は新築マンションにも
津田沼駅の利用者
「不便ですよね、住民としては」
「不便ですよね、住民としては」
先週、地域住民を戸惑わせたのは、千葉県のJR津田沼駅南口の再開発についてのニュースです。住民に愛された商業施設は今年3月に閉館。生まれ変わるはずが、計画は宙に浮いています。
各地で相次ぐ再開発の延期や白紙。原因は、人件費や資材費の高騰です。その一つが、コンクリートの主な原料となるセメントです。
愛知金物建材 杉浦隆社長
「急激に値上がりが、ドンってきた」
「急激に値上がりが、ドンってきた」
セメント製造会社は製造や物流費の高騰を理由に値上げを発表。セメントの価格は4年前に比べおよそ1.6倍になっています。
建築現場にミキサー車で運ばれる生コンクリート。それらを扱う会社は…。
杉浦社長
「価格転嫁をしないと追いつかない」
「価格転嫁をしないと追いつかない」
価格を上げすぎると地元の企業が困ってしまうため、ギリギリの価格設定が求められるといいます。
セメント高騰の影響は、新築マンションにも及んでいます。
さくら事務所 長嶋修会長
「一番影響を受けるのは、地価の安い所。都市郊外ですね。新築マンションの供給はできないということになる」
「一番影響を受けるのは、地価の安い所。都市郊外ですね。新築マンションの供給はできないということになる」
セメントに加え、銅板や鉄筋など建設資材も高騰しているため、今後は需要の少ない郊外の新築マンションは採算が合わずに、減っていく可能性があるといいます。
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■沖縄で“逆転現象”も■沖縄で“逆転現象”も
セメントの高騰は、沖縄県でも。台風が多い沖縄県では、コンクリート造りが主流になっています。しかし…。
りゅうぎん総合研究所 我謝和紀上席研究員
「2018年度を境に、木造住宅が鉄筋コンクリート住宅を超える現象が起きています」
「2018年度を境に、木造住宅が鉄筋コンクリート住宅を超える現象が起きています」
建築単価が高騰し、逆転現象も起きています。
我謝上席研究員
「長く住み続けられるのかもしっかり踏まえたうえで、住宅選びをしていかないといけない」
「長く住み続けられるのかもしっかり踏まえたうえで、住宅選びをしていかないといけない」
(「グッド!モーニング」2025年5月26日放送分より)