お盆休みが近いということで、お墓や葬儀についてです。
葬儀や埋蔵のカタチが多様化する中で、『お一人墓』『ゼロ葬』というものも登場しています。
さらに近年増加している、『墓じまい代行』についても見ていきます。
■お墓の悩み 都立霊園の倍率は最大26倍も
お墓に関する悩みです。
「自分も妹も独身で、お墓の後継者がいない。放っておくのはまずいから、何とかしないととは思うが、どうするかまだ決めていない」
「長崎にお墓があり、墓じまいの話もあるが、お墓を受け継ぐのが子どもの役目。ご先祖様に申し訳ない」
「東京だと、お墓を建てる土地がないのか、都立の霊園でお墓を建てようと思うと、抽選で何年も待たないと建てられないと聞いた。抽選となった時に当選するか不安もある」
実際、都立霊園の倍率は、高くなっています。
都内に8カ所ある都立霊園では、年に1回、新規使用者の募集をしていますが、応募数が多い場合は抽選です。
2025年度、6474の募集に対し、2万8715件の応募がありました。
最も倍率が高かったのは、小平霊園にある、1つのお墓に多くの遺骨を共同で埋蔵する『合葬埋蔵施設』で、26倍でした。
■多様化するお墓の形態 人気の『樹木葬』新しいタイプも
最近のお墓のトレンドです。
●費用が安い
●距離が近い
●管理が楽
「近年では、トレンドに合わせて、遺骨を安置する方法が多様化している」ということです。
実際どのようなお墓が購入されているのでしょうか?
墓石型の一般墓が、17%。
樹木葬が、48.5%。
棚やロッカー式の納骨堂が、16.1%。
複数のお骨を一緒に納骨する合祀墓・合葬墓が14.6%です。
人気が高い『樹木葬』は、墓石の代わりに樹木を墓標にして納骨します。
基本的に跡継ぎを必要としません。
墓石を建てないため、安く済みます。
お墓の平均購入費用は、一般墓が155万7000円、納骨堂が79万3000円、樹木葬は67万8000円と、他に比べると安いです。
「現代では、家族の形態が変わってきていて、代々の墓を継承するのが難しくなっている。一人でお墓に入りたいという『お一人墓』や、家族や夫婦で入りたいという『家族墓』など、ライフスタイルによって、お墓の形態も変わってきている」
手軽さが人気の『樹木葬』ですが、新しいタイプの樹木葬も出てきています。
花に囲まれて眠りたい人には、花壇葬。
申し込み価格が20万円からで、永代供養で管理料もありません。
遺骨を粉末にして、紙の筒などに入れて花壇に納骨します。
『お一人墓』『家族墓』など、ライフスタイルに合わせて、様々な納骨方式が選択可能です。
自然に還りたいという人には、循環葬。
料金は67万円からで、こちらも永代供養で管理料はかかりません。
料金の一部は、森林保全のために使われます。
遺骨は粉末にされ、直接土に納骨されます。
遺骨は草木の栄養となって、自然にかえります。
遺骨が無くなることに不安がある人には、レンタル墓です。
ロッカー式は50万円から、墓石式は110万円からとなっています。
10年ごとの契約で、契約の延長も可能です。
延長しない場合は、樹木葬で合祀されます。
■進む葬儀の小規模化 究極は『ゼロ葬』葬儀・収骨なし
究極は『ゼロ葬』です。
「近年、葬儀はどんどん小規模化が進んでおり、大都市部ではお葬式をせず、火葬のみで済ませる『直葬』が3割程度を占めている」ということです。
さらに、葬儀をあげない直葬に加えて、遺族が収骨をしない『ゼロ葬』というかたちもあります。
遺骨がないため、お墓の心配がありません。
※ゼロ葬を希望する場合、お住まいの地域でゼロ葬が行えるか確認が必要です。
(全国どの斎場でも出来るという訳ではありません)
名古屋市にある死後事務支援協会は、『ゼロ葬』プランを取り扱っています。
料金は、税込み25万3000円で、収骨しなかった遺骨は、名古屋市が供養します。
※自治体などにより、収骨しなかった遺骨のその後の対応は異なります。
どんな場合にゼロ葬を選ぶのでしょうか。
身寄りのない人が孤独死した場合です。
遠い親戚に警察などから訃報の連絡があっても、関係性が希薄で、お墓や宗派などが分からないため、親戚がゼロ葬を選び、供養してもらうということです。
他にも、本人が生前契約をする場合があります。
身寄りがなく、お墓がない人や、自分用のお墓を買うのも費用がかかると考え、ゼロ葬を希望するということです。
「これから単身高齢者が増えていく中で、身近な親族がおらず、死後の手続きを行ってくれる人もいないとなれば、『ゼロ葬』を選択する人は増えていく可能性が高い」
■墓じまい過去最多の件数 シニア5割超が検討 理由は…
墓じまいを検討する人も増えています。
墓じまいの件数は、2013年度が約8万8000件でしたが、2023年度は約16万7000件。
10年で約2倍になっています。
50代以上に聞いた『墓じまいを検討したことはありますか』という調査では、「検討している」「将来的には検討したい」をあわせると、5割を超えました。
墓じまいを検討する、主な理由です。
●子どもや孫に負担をかけたくない。
●納骨堂や永代供養の方が現代に合っている。
●継ぐ人がいない。
●お墓が遠方で通うのが大変。
というものです。
曹洞宗見性院の橋本住職によると、他にも、墓じまいを検討する理由として、『檀家になることの煩わしさ』があるといいます。
●お布施が高い。
●寄付が強制的。
●お寺の行事に駆り出される。
●法事の契約が強要される。
ということもあるということです。
■墓じまい どうやる?トラブル潜在も“代行”依頼で負担軽減
墓じまいの手続きを、『代行』してもらうことも増えています。
墓じまいの一般的な流れです。
1、親族で話し合い。
2、お寺や霊園に墓じまいを伝える。
3、新しい納骨先を決める。
4、墓石の撤去を依頼する石材店を決める。
5、お寺や役所に改葬許可申請手続きを行う。
6、閉眼供養。
7、遺骨の取り出し・墓石の撤去をする。
8、新しい納骨先に遺骨を納める。
こうした墓じまいをする際の難しいところは、
●役所・お寺への手続き
●(お寺との)離檀料のトラブル
です。
「離檀料に法的根拠はないが、お寺が『最後のひと稼ぎ』をしようと300万円など、高額請求し、もめるケースもある」ということです。
こうしたこともあり、墓じまいの手続きを行政書士へ依頼する人が増えています。
●必要書類の作成
●戸籍・住民票の取得
●行政機関への申請
など、手間のかかる、各種手続きを代行してくれます。
お話を伺った、行政書士の勝桂子さんの事務所では、
●手続き期間の目安は、約2週間
●費用は、6万円ほど
だということです。
「高い離檀料を求められた際、知識がないと泣く泣く支払ってしまいがちだが、サポート・アドバイスしてくれる」といいます。
離檀料については、お寺にも変化があります。
「宗派によっては、公式見解として離檀料の請求を認めないところも出てきている」ということです。
(「羽鳥慎一モーニングショー」2025年8月12日放送分より)















