サントリーHDが、新浪剛史会長が個人的に購入したサプリメントを巡って、警察から捜査を受けたとして辞任したと発表しました。新浪氏は「私は潔白だ」と主張しています。
サプリ輸入巡り家宅捜索
「昨夜、弊社代表取締役会長、新浪剛史が辞任いたしました。本件において皆様にご心配、ご迷惑をおかけすることを心よりおわび申し上げます」
捜査関係者などによると、今年7月に福岡県警が別の違法薬物に関する事件で逮捕された男を捜査していた過程で、新浪氏の名前が浮上し大麻由来の成分が含まれたサプリメントをアメリカから輸入した疑いがあるとして、先月22日に都内の自宅を家宅捜索しました。
しかし自宅から製品は見つからず、簡易の尿検査も陰性でした。
任意の聴取に対し、新浪氏はこう話しています。
「辞めないとまとまらない」
先月28日に新浪氏を除くすべての取締役・監査役で議論し、全員一致で辞職を求めたといいます。
「新浪氏からは、適法であるとの認識のもと購入したサプリメントに関して捜査が実施されたとの説明があった。そしてきのう、日本に帰国した新浪氏と協議をしたところ、本人から一身上の理由により、役職を辞任したいとの申し出を受け、9月1日付で受理しました」
番組は、サントリーの社員に話を聞くことができました。
「まさかこんな形で辞任するのは予想外です」
「サントリーの会長でありながら、サプリメントの成分について知らなかったのかとも思います」
朝日新聞によると、新浪氏は「違法性のあるサプリとは認識していなかった。私は潔白だ」と主張。辞任に至った理由については…。
購入したサプリについては、大麻由来の違法成分「THC」を含まない、合法の「CBD」と認識していたと話したということです。
鳥井社長「二人三脚でやろうと残念」
2002年に43歳の若さで、ローソンの社長に就任した新浪氏。11期連続の増益を達成すると、2014年、サントリーHDに創業家以外の初の社長として迎えられました。
「佐治社長が言われた『やってみなはれ』。実は私、これが大好きでございます」
2024年のグループの決算では、売り上げ・営業利益ともに過去最高を達成しています。
「私自身も新浪氏と一緒に仕事をやって来ましたし、ここにいらっしゃる皆様のなかには一部、新浪氏と2人で会見したことを覚えている方もいると思いますが、二人三脚でやろうと言ったのに大変残念です」
経済同友会理事は続投意向
2023年から経済同友会の代表幹事を務めている新浪氏。“物言う経営者”と呼ばれ、率直な物言いで知られていました。
新浪氏は、朝日新聞の取材に対し、経済同友会の代表幹事については「今のところ辞める考えはない」と続投の意向を明らかにしています。
新浪氏は3日、経済同友会の定例会見に臨む予定です。
(「グッド!モーニング」2025年9月3日放送分より)