経済

グッド!モーニング

2025年9月5日 12:51

マツタケ今後の雨で豊作も 猛暑でまだ採れず 菌糸繁殖か環境整う クマには注意

マツタケ今後の雨で豊作も 猛暑でまだ採れず 菌糸繁殖か環境整う クマには注意
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 去年は豊作だった秋の味覚の王様「マツタケ」が、今年は猛暑の影響でまだほとんど採れていません。今後雨が降れば豊作も見込めますが、今年はクマの被害にも警戒が必要です。

猛暑で菌糸繁殖か 環境整う

 全国有数のマツタケの生産量を誇る岩手県岩泉町では先月31日、収穫の最盛期を前にマツタケの豊作祈願祭が行われました。

火の勢いや煙が流れる方向で作柄を占う
火の勢いや煙が流れる方向で作柄を占う

 アカマツの枝を燃やした火の勢いや煙が流れる方向で今年の作柄を占うと…。

岩泉まつたけ事業協同組合 八重樫義一郎理事長
「非常に火の勢いも良くて、勢いのあるマツタケの年になると期待」
今年納められた去年採れた冷凍のマツタケ
今年納められた去年採れた冷凍のマツタケ

 例年は採れたばかりのマツタケが神社に奉納されますが、今年納められたのは去年採れた冷凍のマツタケです。

猛暑の影響でマツタケ発生遅れ
猛暑の影響でマツタケ発生遅れ

 猛暑の影響でマツタケの発生が遅れているのです。町内でキノコを採っている原生林の熊工房・佐藤誠志さんはこう話します。

「けさ見に行ったが、1本もなかった。まだ10日から2週間ほど早い感じですね。去年の今ごろはもう採っていた」

 国産マツタケの卸問屋のまつたけ村・金光浩二社長もこう話します。

「もう本当にまだ空っぽ」
マツタケ前線
マツタケ前線

 例年北海道から岩手、長野、広島と徐々に南下していくはずのマツタケ前線。ただし、今年は不作と決まったわけではありません。金光社長はこう期待しています。

「いい具合に雨が降ってくれれば、とてもいい状態になって豊作型になるのではと期待している」
今後の雨次第では豊作になる可能性も
今後の雨次第では豊作になる可能性も

 今年は気温が上がったことでマツタケの菌糸の繁殖が期待できるため、今後の雨次第では豊作になる可能性もあります。

国内のマツタケの生産量
国内のマツタケの生産量

 しかし、国内のマツタケの生産量は豊作だった去年でも1960年と比べるとおよそ70分の1に激減しています。

 さらに、野性動物による被害もあります。

マツタケを食べるサル
マツタケを食べるサル

 長野県のマツタケ生産関係者向けの研修会で発表されたのは、サルがマツタケをちぎって食べている映像です。

人を襲うクマ
人を襲うクマ

 今年は人がクマに襲われる被害も相次いでいます。

 キノコ採りの最中に熊に襲われたことのある佐藤さんは、今年はいつも以上に注意が必要だと警戒しています。

「注意して歩かないと、去年の山の実りが豊作で、親子連れの熊が非常に多い。私も1回襲われているので、それ以降とにかくクマと50メートル以内に近寄らない。鈴を鳴らしつつ、注意を払って活動」

(「グッド!モーニング」2025年9月5日放送分より)

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