経済

グッド!モーニング

2025年9月7日 11:29

新米価格が高騰、農家は「コメ離れ」危惧 小泉農水大臣「冷静になって」

新米価格が高騰、農家は「コメ離れ」危惧 小泉農水大臣「冷静になって」
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 新米の価格高騰に消費者や町のコメ店から悲鳴が上がっています。番組では小泉進次郎農林水産大臣を直撃。今後のコメの価格はどうなるのか聞きました。

新米5キロ6400円 2.5倍高騰

 新米が本格的に出回り始めた今、小売価格にどんな影響があるのでしょうか。

株式会社スズノブ 西島豊造代表取締役
「(Q.去年同じ時期に販売していた新米はありますか?)茨城のあきたこまちは、去年5キロ2400円で売っている。それが今回、6400円。ちょうど4000円上がっている」

 今年は、天候不良の地域が多かったものの、新米の品質は去年と変わらないといいます。しかし、価格は去年の2.5倍。

 なかには“入荷待ち”というのがありますが…。

「(滋賀県みずかがみは)新米の中で値段が安いものが買われることが多かったので、2日でなくなって今入荷待ちです。(他の新米は)高すぎるので(お客さんが)選ぶ余裕がなくなってきている。自分たちの利益を減らせば(販売価格を)下げることはできる。でも、これから上がっていくのが分かっているので、うかつに下げられない」
価格高騰が続けば死活問題
価格高騰が続けば死活問題

 これからも価格が高騰し続ければ死活問題だと訴えます。

「消費者もいないってなって廃業しようかと悩んでいる店が出てきた。一番悪い時に来たかなって感じです」

 今後の状況を不安視する声は消費者にも広がっています。

50代男性
「(Q.新米の価格はどうですか?)高いです。3500円くらいだったらいいかな」
5人家族
「値段がいつも買っている感じ(3800円)で、大きさも5キロくらいなので安いと思って見たら、よく見たら4キロだった」
「安くしてほしい。元の値段に戻ったらいいな」
コメ買い取り価格はおととしの約2倍
コメ買い取り価格はおととしの約2倍

 「魚沼産コシヒカリ」を生産するこちらの農家では直接業者と取引していますが、コメの買い取り価格は、おととしの2倍近くになっているそうです。

コメ農家 関隆さん
「これだけ主食用米が高くなれば、そのバランスが崩れて結果的にまたコメの消費量が減る状況になるんじゃないかと心配している」
コメ農家 関隆さん
コメ農家 関隆さん

 “コメ離れ”を危惧しています。販売店、消費者、生産者、それぞれの不安。小泉農水大臣は、こうした声をどう受け止めているのでしょうか。

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新米高騰 小泉大臣受け止めは?

 コメの輸出拡大イベントに出席していた大臣を直撃しました。

価格が落ち着く考え
価格が落ち着く考え
小泉大臣
「(Q.今、新米の価格が非常に高いということで、これをどうお考えでいらっしゃいますか?)農水省は新米が出てきたら安くなるのではないか。こういったことを言っていたが、それもやはり見込みは違いました。そして今回、概算金も高止まりをしているなかで新米が上がって、今年もずっと高いのではないかという声が一部ありますが、そこはぜひ冷静になってもらいたいと思います」

 小泉大臣は、今年は去年より収穫量が50万トン増えることが予想されるため、相当量が市場に出回れば、価格が落ち着くという考えです。

 思えば、備蓄米放出の際には、こんな発言をしていました。

「私たちとしては、これはじゃぶじゃぶにしていかなきゃいけないんだと、それじゃなかったら価格は下がらない」
スーパーでのコメの販売価格(5kgあたり)
スーパーでのコメの販売価格(5kgあたり)

 実際、6月の備蓄米放出後、コメの平均価格はいったん下がりましたが、その後再び上昇。最新のデータでは、前の週より115円上がり3891円となっています。

 頼みの綱であった随意契約の「備蓄米」も今月いっぱいで販売を終了します。

小泉進次郎農水大臣
小泉進次郎農水大臣
「(Q.備蓄米がなくなった後、アフター備蓄米といいますか、この先のコメはどうなるか?)昨年と比べて50万トンぐらい(多く)出てくるとしたら過去5年間の中で最もおコメが多い年になるわけです。そんなに焦って買わなくても、もう棚からなくならないよと、消費者心理を冷静に持っていくことも含めた情報提供と発信は合わせて不可欠」
農水大臣就任から3カ月半
農水大臣就任から3カ月半

 農水大臣就任から3カ月半、自己評価は…。

「マーケットに対して、本気でこの価格高騰を沈静化させるメッセージはうまくいったと思います。一方で、やはり課題、備蓄米をしっかりと小売りまで届けるところに当初の想定よりも時間がかかっている。この教訓は次に向かって間違いなく生かしていかなきゃいけないと思います」

“ポスト石破”小泉氏の本音は?

石破茂総理
石破茂総理

 そして気になるのは総裁選前倒しの動き。小泉大臣は“ポスト石破”として名前が挙がっています。

どんなお気持ち?
どんなお気持ち?
小泉大臣
「(Q.進次郎さんは大臣を続けたいのか、今どんなお気持ちでいらっしゃいますか?)今この農政は次誰がやってもこの方向性を揺るぎなく進めることが、農家の皆さんも一度こっちの方向へ行くと決めたら変えないでくれという思いだと思うので、そこは誰がということではなく、しっかり進めていく必要があると思います。立場が仮に変わったとしても責任を持って見続けていく必要があると思っています」
株式会社スズノブ 西島豊造代表取締役
株式会社スズノブ 西島豊造代表取締役

 コメ店の西島代表は、小泉大臣に対し、コメ価格の安定を目指し、最後まで“農政改革”をやり切ってほしいと話します。

西島代表取締役
「今までいろいろな大臣がやってきた中で、(小泉大臣が)一番考えている人は確か。他の今の自民党員ができるかと言ったら、そんな人は見当たらない。コメ全部終わってから、選挙でも何でもやってくれという思い」

(「グッド!モーニング」2025年9月7日放送分より)

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