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コメ価格の安定を目指し、増産路線にかじを切った石破政権でしたが、コメ農家からは農政改革の行方を心配する声も出てきています。政府の方針に振り回される農家の本音を取材しました。
「地方を守っているのは、地方の田んぼ」
小泉進次郎農林水産大臣
「(消費者の中には)2000円じゃないと買えない、本当に苦しいんだという方々がいらっしゃって、どのように販売する機会を提供できるかとかさまざまな選択肢はある」
「(消費者の中には)2000円じゃないと買えない、本当に苦しいんだという方々がいらっしゃって、どのように販売する機会を提供できるかとかさまざまな選択肢はある」
保管して一定の年数が経ったコメを主食用として、定期的に放出・販売することも選択肢になると話した小泉農水大臣。
今週発表されたスーパーのコメの平均価格は5キロで3891円。前週から115円値上がりしました。銘柄米の平均価格は4272円で高止まりが続いています。
石破茂総理大臣
「新たなコメ政策へと転換をすることにした」
「新たなコメ政策へと転換をすることにした」
コメ増産へ、農政の歴史的な転換を打ち出した直後に退陣表明した石破総理。JAや農家の間では不安が広がっています。
JA常陸 秋山豊代表
「農家がね、米価が高いんで(収入を増やそうと)早く植えて早く刈ろうとする。そうすると、どうしても品質が今年の場合、悪くなるよね」
「農家がね、米価が高いんで(収入を増やそうと)早く植えて早く刈ろうとする。そうすると、どうしても品質が今年の場合、悪くなるよね」
茨城県にあるJA常陸。選別機にかけられていたのは、収穫されたばかりの玄米です。粒が大きいものは食用米として出荷されます。しかし、近年は農家による早めの稲刈りや猛暑などが原因で、小粒のものが目立つといいます。
JA常陸 福地学審査役
「(小粒の玄米は)おせんべいとか、加工用になってみたりとか、飼料用になってみたりということで出荷される」
「(小粒の玄米は)おせんべいとか、加工用になってみたりとか、飼料用になってみたりということで出荷される」
消費者にとっては、高く感じる今のコメ価格。しかし、事はそう単純ではないと訴えます。
秋山代表
「大規模農家だけ残すと、1俵9000円とか、7000円の(安さで)コメを作れる農家だけ残して輸出して『あとの農家はいいですよ』それだけはやめてほしい」
「地方を守っているのは、地方の田んぼであり、農家であり、住民なんですよ。これが3〜4割やめちゃったら廃村になるとかいっぱいある」
「大規模農家だけ残すと、1俵9000円とか、7000円の(安さで)コメを作れる農家だけ残して輸出して『あとの農家はいいですよ』それだけはやめてほしい」
「地方を守っているのは、地方の田んぼであり、農家であり、住民なんですよ。これが3〜4割やめちゃったら廃村になるとかいっぱいある」
コメ農家であり、自民党員でもある野上勉さん。最近の“コメ政策”について思うことは…。
「小泉農水大臣になった時の動きを見て、農家サイドとしては何をしたいのかなというのがちょっと疑問にありました。農家を見ているというよりは一般消費者を見ているのかなという。正直農家からしたら、去年、おととし以前の(安かった時の)コメの価格の時に何かしてくれたのかなというのがすごいあって、必ずしも(価格が)高いのかというのをもう少し見ていただければな」
野上さんが期待する総裁候補は?
「農家のことを分かってくださる先生に上に立っていただいて、農家にも消費者の方にもうまくいくような形でやっていただければなと思います」
(「グッド!モーニング」2025年9月10日放送分より)
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