アメリカのAppleが、史上最薄となる厚さ5.6ミリの「iPhone Air」を発表。現地で取材したフリージャーナリストの西田宗千佳氏に、同時に発表された新製品も含め、ポイント等を聞いた。
iPhone Airは特殊な素材を使い耐久性は高いまま、これまでのiPhoneで最も薄い厚さ5.6ミリを実現した。ディスプレイは6.5インチと大きく、1回の充電で最大27時間の動画再生が可能だが、重さは165グラムと非常に軽くなっている。
西田氏は現地発表会の様子について以下のように語った。
「Airが出た瞬間には、ざわめきが起きた。メディア戦略という意味では、記者だけでなくインフルエンサーをたくさん呼んで、その場で動画を撮ってシェアしてもらったり、(iPhone Airの)ビデオをリアルタイムで流したりして盛り上がるような形をとっていた」(西田宗千佳氏、以下同)
西田氏が注目したのは、カメラ機能だ。
「発表された4種類すべてで、フロントカメラが便利になった。縦型で撮っていたとしても、AIによって自動で(横型に)画角を変えてくれる。画質が上がることも重要だが、日常的にはこのような機能のほうが、我々には便利なのではないか」
価格はiPhone16シリーズとほぼ変わらず。トランプ氏が、アップルに国内生産を求めたことで値上がりするのでは、という話もあったが…。
「結局、アメリカでも日本でも、皆さんが払える限界の金額を守ろうとしたのだと思う。何とか値段を維持するために工夫をしているのでは」
スマホの“持続可能な供給”に懸念も…

毎年新作が出て盛り上がるスマホだが、IDCの調査によると出荷台数は年約12億台にも上る。スマホには様々な資源が使われていることから、供給が不安定になるリスクも懸念されている。
スマホと資源の問題について、西田氏は「現状においては、外交カードになることを防ぐ/回避するのは難しい」と語る。
「リサイクルのメドがつき始めたものと、そうでないものがある。できるものについては、回収率を上げることが重要。ただ、日本で必要なものを日本でリサイクルできるかというとそうではないため、ある部分は許容したうえで交渉しながら進めるしかない」(西田宗千佳氏、以下同)
「一方バッテリーは、できる限りリチウムを使わない、コバルトを使わないなど、新しい素材も考えられる。スマートフォンでは特にバッテリーが中心になり、新しい技術に変えることでレアメタルの問題等を解決していこうという流れを予測している。しかし、おそらく3年〜5年くらいの時間はかかるのではないか」
(『ABEMAヒルズ』より)