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街と企業がタッグを組み「ブリ」を新たな名産品にしようと取り組んでいます。北の海で丸太のように肥えたその魚は「極寒ぶり」と呼ばれています。
「極寒ぶり」ふるさと納税で人気上昇中
北海道で始まった秋サケ漁。その現場では、ある異変が起きていました。
8日午前3時の白糠町。辺り一面真っ暗のなか定置網漁へ。およそ30分後、網が仕掛けられた場所に到着しました。
早速引き上げると、サケと一緒に網にかかっていたのはビチビチとはねる「ブリ」です。
力が強いため、船上で活〆する時も2人がかり。ベテラン漁師でもなかなか捕まえることができません。
別の船でも、網にはブリが…。
港に帰ると、大きいかごいっぱいに水揚げされたブリが詰まっていました。
白糠町では、海水温の上昇でサケの水揚げが減りましたが、おととしから、ブリの水揚げ量が跳ね上がっています。しかし…。
白糠漁業協同組合 山田明組合長
「北海道はあまり(ブリを)食べる習慣ないから、これどうすんのって感じだった、自分らも食べないし。(需要がなく)タダ同然で買われてた感じだね」
「北海道はあまり(ブリを)食べる習慣ないから、これどうすんのって感じだった、自分らも食べないし。(需要がなく)タダ同然で買われてた感じだね」
そこで白糠町は、民間企業とタッグを組み、とれたブリをブランド化し、3年前からふるさと納税の返礼品として売り出しています。
その名も「極寒ぶり」。
白糠沖でとれたブリの中でも7キロ以上の大きい個体に絞り、船の上ですぐに活〆するため鮮度は抜群。天然モノでうまみが強く、脂のりが良いのが人気で、ふるさと納税の寄付も右肩上がりです。
実際に「極寒ぶり」を持ってみると、その重さは9.5キロ。
町とブランド化を手掛けるイミュー代表 黒田康平さん
「白糠の水揚げだったら7キロ以上は10%から15%くらいしかないので、9.5キロだったらだいぶ大きいですね」
「白糠の水揚げだったら7キロ以上は10%から15%くらいしかないので、9.5キロだったらだいぶ大きいですね」
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「漁師のモチベーションが上がった」
真剣な表情で話を聞く漁師たち。白糠町では、「極寒ぶり」の品質を安定させるため、船上活〆方法の研修会も開かれています。
活〆を体験した雲津知成さん(44)
「今までとれていなかったものがとれるということで、対応もできていないので、こういった勉強会があれば漁師も少しでも潤うのかなというのがあります」
「今までとれていなかったものがとれるということで、対応もできていないので、こういった勉強会があれば漁師も少しでも潤うのかなというのがあります」
黒田さん
「船頭さん7人だけ来てくださいと言ってたのが結果、漁師さん40人集まったので、この勉強会とかを経て全船の取り組みにしていこうというのが今年の動きになっています」
「船頭さん7人だけ来てくださいと言ってたのが結果、漁師さん40人集まったので、この勉強会とかを経て全船の取り組みにしていこうというのが今年の動きになっています」
白糠漁業組合の山田組合長も手応えを感じています。
「漁師の方々がいろいろな取り組みに対して積極的になってきました。非常に今までにない雰囲気ですね。ブランド化して良かったのは、漁師のこういった研修にもあれだけの人数が集まるという、モチベーションが上がったというのは間違いない」
(「グッド!モーニング」2025年9月11日放送分より)
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