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全国のスーパーで販売されたコメの平均価格が13週ぶりに5キロ4000円を超えたことについて、小泉進次郎農水大臣は、備蓄米を含むブレンド米などの比率が減っていることが原因だと話しました。スーパーなどの流通現場を取材すると、その備蓄米の流通経路に死角が見えてきました。
新米流通もコメ5キロ4155円
小泉大臣
「今、新米が新たに出てきて、その新米自体が一定高いですから。この価格に1回上がってくるというのは、ある意味傾向通りとも言えるかもしれません」
「今、新米が新たに出てきて、その新米自体が一定高いですから。この価格に1回上がってくるというのは、ある意味傾向通りとも言えるかもしれません」
新米のシーズンを迎え、高騰するコメの価格。最新の調査によると、全国のスーパーで販売されたコメ5キロの平均価格は4155円。4000円を超えたのは今年6月以来です。
一時期、コメの価格を押し下げていた「備蓄米」はどこに行ってしまったのでしょうか?13日、備蓄米が入荷した関東のドラッグストアでは、オープンからおよそ3時間で備蓄米が売り切れました。
全国におよそ1600店舗を展開するコスモス薬品。2022年産のコメ40袋は即完売してしまいました。
コスモス薬品 店舗運営部
森翔一郎さん
「関東の方は平均して30回程度の入荷となっているが、西日本の九州の方ですと、9回から10回程度で、3倍ぐらいの入荷回数の差がある状況。現状(今月は)九州の店舗では月に2回程度しか納品がない状況ですので、お客様から『いつなのか』というお問合せの電話や声が非常に多い」
森翔一郎さん
「関東の方は平均して30回程度の入荷となっているが、西日本の九州の方ですと、9回から10回程度で、3倍ぐらいの入荷回数の差がある状況。現状(今月は)九州の店舗では月に2回程度しか納品がない状況ですので、お客様から『いつなのか』というお問合せの電話や声が非常に多い」
備蓄米出荷は「東高西低」
東日本と西日本で大きく異なる、備蓄米の入荷状況。なぜ、これほどの差があるのでしょうか?
原因の一つとなっているのが、入札備蓄米の95%を落札したJA全農の倉庫の偏りです。全国149カ所のうち、北海道から関東、北陸にかけては125カ所ありますが、愛知県から西には24カ所しかありません。九州に至っては熊本の1カ所のみです。
備蓄米の保管量も、東日本は27万8600トン。西日本は1万7600トンで、その差は歴然としています。
全国に倉庫が均等に配置されていない理由について、農水省はこうコメントしています。
「産地周辺に倉庫が多くあることで生産者や収穫業者の効率がよいため、生産者が多い東日本に倉庫が多く点在している。元々、備蓄米は緊急事態時に放出するもので、今回のように売り出すことが少なかったため、全国的に売り渡す際の課題になっているとみている」
(「グッド!モーニング」2025年9月17日放送分より)
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