新米が店頭に並び始めましたが、どれを買えばいいか悩みませんか。コシヒカリにも負けない“コスパ最強”の銘柄米を調べてきました。
“銘柄米”どれを買えばいい?
千葉県船橋市で、80年近く続く専門店「お米のまきの」。店頭には、おコメが玄米の状態で並び、受注精米でつきたてのおコメを買うことができます。気になるのは新米の価格です。
お米のまきの
牧野基明さん
「コシヒカリ千葉県産」
例えば、この厳選された千葉県産の「コシヒカリ」は、玄米1キロで900円。精米すると1割ほど「ぬか」が出るため、白米5キロに換算すると5000円ほどです。
「去年よりもやっぱり(価格が)上がってる」
今、全国のスーパーなどで販売されたコメの平均価格は、5キロ4275円で、5月中旬につけた最高値4285円に迫っています。
「ミルキークイーンも高いもんね。どうしてこんな高くなっちゃったの」
消費者は、コメの価格上昇に比例して、悩む時間も増えているようです
「以前より考える。値段もあるし少しでもおいしいコメと思うと考えちゃう。『はいこれ』ってわけにはいかない」
プロ厳選!コスパ最強米3選
そこで、五ツ星お米マイスターの資格を持つ店主の牧野さんに、“コスパ最強”の銘柄米を3つ教えてもらいました。
「コシヒカリが人気だが、3つおすすめのコメがある」
有名な「コシヒカリ」に、勝るとも劣らない品質でありながら、割安で手に入る可能性のあるおコメ。
牧野さんが選んだのは、各県が推すこの3銘柄。千葉県産の「粒すけ」、青森県産の「はれわたり」、福島県産の「天のつぶ」です。
「千葉県産の『粒すけ』。千葉県で2020年にデビュー。千葉県が開発した品種とコシヒカリを掛け合わせた大粒でしっかりとした今の人たちに合うようなコメ」
「粒すけ」は、「コシヒカリ」の食味の良さを引き継ぎ、大粒でほどよい粘り気と弾力が特徴です。
「どのくらいコスパが良いのか」実際、千葉県内の産地にある「道の駅」を探ってみると、「コシヒカリ」とコスパ最強の「粒すけ」が、驚きの価格差で売られていました!
「粒すけ」安さの秘密は?
コメの平均価格が最高値に迫るなか、コメのプロが選ぶ“コスパ最強”の銘柄米3選!そのうちの一つ、千葉県産の「粒すけ」は、実際現場で、いくらで売られているのでしょうか?
「コシヒカリ」が4600円で売られているのに対し「粒すけ」は4200円。400円も価格に差が生まれています。
価格を決める農家さんに、400円差のワケを聞くと…。
「有名なコシヒカリは優先して売れる。(粒すけは)まだまだ知られていないので、少しずつでも『粒すけ』を知ってもらおうとこの値段にした。食べる人によってはコシヒカリと同等。自分はコシヒカリよりおいしいと思う」
そんなコスパの良さに、客の反応も上々です。
「安い。それも決め手。初めてなので楽しみ」
他には、同じように「コシヒカリ」に決して味で負けないきれいな後味で、なめらかな食感の青森県産の「はれわたり」やふっくらとして、冷めてもおいしい福島県産「天のつぶ」を厳選。
これら3つには、共通点があるといいます。
「共通点は全部県が品種改良をして自分の県の風土に合った品種改良されてきたコメ。風があったり暑さに対応したり寒くなっても対応できたり、量もとれてしっかりとした味が出せるコメ」
各県が力を入れる新たな品種、まだ知名度が低いが故に、コスパ良く食べられる可能性を秘めています。
「楽しく食卓を高いねだけじゃなくて、こんなコメがあったんだって知っていただけると良い」