都道府県の魅力度ランキングで毎年下位にいる茨城県。地元の食材を使った「シン・いばらきメシ」で魅力の発信に取り組んでいる。
地元民に人気のグルメも
地元食材をふんだんに使った新たなグルメが、茨城県から次々と生まれている。そんな新グルメを楽しめるイベント「茨城をたべよう収穫祭2025」が都内で開催された。
このイベントでプッシュされているのが、シン・いばらきメシだ。
茨城といえば「都道府県魅力度ランキング」の最下位常連県。4日に発表された最新の順位は46位だった。
「いい所いっぱいあるんですけど、何せアピールが下手だなっていうのは、すごく県民も感じていて」
だが実は茨城県は食の宝庫だ。豊かな漁場に恵まれ、数多くのブランド畜産。さらには収穫量日本一を誇る農産物はピーマン、レンコン、秋の味覚・栗など13品目もある。
青木隆行課長
「食材はたくさんあるんですけど、例えば茨城に行ったら必ずこれを食べたいとか、これを食べに茨城に行きたいみたいな、目的になるような食がなかったので。じゃあ作ってみましょうかと」
豊かな食材を生かしきれていない現状を打破すべく生まれたのが、新たなご当地メシのシン・いばらきメシなのだ。その一つが、茨城県産のレンコンをトッピングに使った「シン・茨城あげそば」。このあげそばは茨城で面積が一番小さな町・五霞町が発祥だ。
さらに、町の名前にかけた仕掛けがあるという。
「五霞町にかけて5回の味変に反映させていただきました」
豆乳を加えてまろやかにしたり、ゆずこしょうでアクセントを加え、味変を楽しむ食べ方ができるのだ。ドイツから来た人が食べてみると…。
そして、味変の感想は?
続いてのシン・いばらきメシは?
焼きイモと干しイモ、2つのサツマイモアイスに、小美玉市のミカンを使ったマカロンをトッピングした「ダイヤモンブラン」。このモンブランは、小美玉市から年2回しか見ることができない絶景“ダイヤモンド筑波”を再現したスイーツだ。
「おいしすぎて口に入れた瞬間…ふわッ」
会場で人気だったのはシン・いばらきメシだけではない。地元民がこよなく愛するこんなグルメもある。
茨城県の名産として知られるあんこうを使い、地元の老舗旅館「まるみつ旅館」が生み出した「あん肝ラーメン」だ。
あん肝をふんだんに使ったこのラーメン。あんこうを通年で仕入れられる環境だからこそ作り出せた、この店ならではの味だ。
「クリーミーでおいしいです」
「(Q.10月に行くのに、もう食べたい?)そうですね、(ふだんは)あんこうの懐石料理なんですが、ラーメンがあったもので、ちょっと違うと思って食べてみたいなと思いました」
県外から、わざわざ食べに行きたくなる。そんなグルメを次々と生み出す茨城県の戦略。今回もばっちり県外の胃袋をつかんだようだ。
PR担当者「数を絞ってアピール」
茨城の食を通したPR戦略、他にはどんなものがあるのかを見ていく。
今年4月から6月にかけての観光客数は、茨城県は約65万8000人。また、旅行消費額は約294億円と、都道府県別では関東で最も少ない数字だった。
茨城県営業戦略部の青木課長は「これまで茨城は食材なら何でもあることを売りにしてきたが、逆に『茨城といえば』」がないという。
そこで、茨城県では名産品のアピールのため、ブランド化に力を入れている。
メロンのイバラキング、梨の恵水、黒毛和牛の常陸牛、銘柄豚肉には常陸の輝きなどといったものが生まれた。
青木課長は「名産品の数を絞ってアピールすることで、茨城の名産品のイメージをより具体的なものにし、実際に訪れるきっかけにしてもらいたい」と話している。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年10月6日放送分より)