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高級魚から回転ずしの人気ネタへ。安定した水揚げと規制緩和を追い風に今、フグの人気が高まっています。
将来は“江戸前の天然トラフグ”も?
今月、福島県相馬市の港で漁が解禁されたのは、まるまると太った高級魚・トラフグです。
温かい海を好むトラフグはもともと西日本が主な漁場でしたが、6年ほど前から福島県沖でも水揚げされるようになりました。
魚の資源高騰や不足が問題となるなか、フグの漁獲量はこの10年ほど4000トンから6000トン台で安定しています。
最近では、外食チェーンでも目にする機会が増えています。
横浜市の回転ずしチェーンで去年の冬から販売が始まったのは、北海道産の真フグを炙ってレモンで味わう「真ふぐの炙り」。1皿374円です。
フグのすしネタは、今では1カ月に5000皿以上売り上げる人気商品に成長しました。
活美登利 購買管理課 吉川直人さん
「他のものは値段が上がっていて『値上げ、値上げ』と世の中で言っていますが、フグは今年安定して入ってきております。今まで食べたことがないお客様が多かったので、フグってこんなにおいしいんだというところで認知度も高まり、(店に)来た時に真っ先に頼んでいただけるネタの一つになってきた」
「他のものは値段が上がっていて『値上げ、値上げ』と世の中で言っていますが、フグは今年安定して入ってきております。今まで食べたことがないお客様が多かったので、フグってこんなにおいしいんだというところで認知度も高まり、(店に)来た時に真っ先に頼んでいただけるネタの一つになってきた」
ただ、フグが身近になった背景は、漁獲量の安定だけではありません。
「規制緩和を受けて業者から提案がありまして、『フグを広めてほしい』ということで販売する経緯になりました」
去年、全国でフグの販売に関する規制が緩和され、飲食店が毒を取り除いたフグ、いわゆる「身欠きフグ」を扱う際に自治体への届け出が不要になりました。
全国ふぐ連盟 小野晶史監事
「(飲食店経営者と)話をしたら、それ(規制)があってずっとフグを扱うことはなかったと。規制が外れたと説明すると『対応をかえる』と言っていたので、それが大きかったと思う」
「(飲食店経営者と)話をしたら、それ(規制)があってずっとフグを扱うことはなかったと。規制が外れたと説明すると『対応をかえる』と言っていたので、それが大きかったと思う」
安定した漁獲量と規制緩和が追い風となり、全国で広がるフグ人気。生息地は東京湾にも広がっています。
「(最新の調査で)東京湾の湾口が(トラフグの)産卵場で、葛西沖、お台場が“ゆりかご”のような形で稚魚の生息場になっている。漁獲に関するルール作りが東京・神奈川・千葉で必要になってくると思うが、それを守ったうえで“江戸前の天然トラフグ”となる。これはブランドとしても有望なものだと思う」
(「グッド!モーニング」2025年10月17日放送分より)
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