2025年都道府県魅力度ランキングでワースト2の埼玉&茨城。しかし、県をまたいで行く価値アリの絶品ローカルグルメが満載です。
味変で「うどん1キロ」堪能
今月発表の「魅力度ランキング」で、まさかのワースト1・2となった埼玉と茨城。
しかし、実は県民がベタぼれする、とっておきのローカルチェーンが盛りだくさん。
まずは、初の最下位となった埼玉県で調査へ。
「『田舎っぺうどん』。すごいコシが強くてゴリッゴリしてる」
「(Q.ゴリッゴリ?)ごりんごりん」
ごりんごりんの麺!?向かったのは、埼玉県民に半世紀以上愛される老舗「田舎っぺうどん」。
「うどんのなかでは、ナンバーワン」
「キングですよね」
“うどん県”埼玉のなかでも、県民が「キング」と称賛する極太麺は、太さはほぼ1センチ?多様なうどんが魅力の「うどん県埼玉」のなかでも、コシの強さはトップクラス。打ちたて、弾力バツグンの「ごりんごりん麺」。麺の味を楽しむため、つけ汁スタイルでいただきます。
定番は豚肉と深谷ネギの甘みが絶品の「肉ネギ汁」ですが、特にこの季節人気なのが肉厚で風味豊かなシイタケと深谷ネギを使った「きのこ汁」。
「きのこ汁のおつゆがクセになる」
「ほら、厚いんですよね」
「このキノコが絶品だと。埼玉の人が、うらやましい」
つけ汁の種類は甘辛のしょうゆベースと塩味の2種類。このボリュームで、720円とはコスパも最強です。
東京から1時間かけて来た田舎っぺうどん愛好家(57)が、注文したのは「うどん1キロ」です。さらに、油揚げやバターなど、すべてのトッピングも注文。マニアオススメの楽しみ方が「味変」だといいます。
まずは、油揚げで。ん…!?うどんに、コショウ?
「意外にコショウが塩だれに良い」
すると10分後、突然器を持って立ち上がると向かった先は電子レンジです。
実は、冷めたつけ汁を温め直して“味変”第2弾へ。塩だれに肉を加え、ポイントはバターに、じゃこです。
「バター入ると洋風になります。コンソメ風に。ハーモニーというか重層なオーケストラ」
そして…。
「(Q.ほぼ完食?)あっという間ですよ」
「都心からのアクセスは良くないが、来る価値はある」
生活の一部“茨城県民憩いの場”とは?
一方、魅力度ランキングで46位と順位を落とした茨城県。実は、絶品「ローカルチェーン」の宝庫ですが…。
「茨城県といったら『グルービー』じゃない?」
「『グルービー』は出たでしょ?」
「やっぱり『グルービー』」
「『グルービー』だね」
県内のみに10店舗、どこも大行列なのが、“県民憩いの場”パスタ店「グルービー」です。
「知らない人に会ったことない。セブン−イレブン、ローソン、グルービーって感じ」
その魅力は、ボリュームたっぷりのコスパの良さ。
「デカくね?すごい!」
「顔ぐらいあるよ」
そして、どこか懐かしく、しっかり濃厚な味が県民の心をわしづかみ。さらに、パスタの種類の豊富さも人気です。
「種類がすごく多くて、みんな喜ぶ」
「塩味系も多いし、トマトソースベースも多いし」
ウニとイクラがのった塩味のパスタや、他では珍しいオリジナルのみそソースを使った具沢山のパスタなど、その数100種類以上。シェアして種類も楽しめると、来店客のなんと8割が女性なんです。
なかでも一番人気が「海賊スパゲッティ」です。
「見た目から最高。ボリュームとチーズの量と」
「茨城県民でよかった」
県民ベタ惚れスパゲッティは見た目はまるでグラタンですが、中を割ると海の幸が絡んだ濃厚なトマトパスタが…その名も「海賊スパゲッティ」。エビやイカなどを絡めた海鮮スパゲッティに、濃厚なホワイトソースをかけオーブンで焼いた、グラタン&スパゲッティの二刀流。
「グラタンも食べたいし、パスタも食べたい時はこれ。1回で2個食べられる、めっちゃおいしい」
もう一つ、茨城の“ソウルフード”があります。
「ドレッシングおいしい、オリジナルの」
「ニンジンドレッシングが魅力」
年間売り上げおよそ8万本、「特製 生ドレッシング」。ニンジンなどの味がそのまま!“魔法の味”と大人気。県民の食卓には欠かせない逸品です。
「グルービー」は茨城県民の生活の一部だといいます。
「初デートの日が、グルービーだった人がいます」
「(Q.そのあとは?)グルービーで別れた?」
「泣き笑いありグルービー?」
忖度なしのイタリア人が“海ナシ県”のオアシスに…
続いては、“海ナシ県”埼玉で常に大行列!「ありえないグルメ」が目玉のローカルチェーンです。
「わー!おいしそう!」
旬な魚がズラリと並んだ刺身盛りに、ごはんを覆い尽くす海鮮丼。
「どこから食べて良いのか分からない。ごはんが見えない」
漁港並みの海鮮がこだわり、海なし県のオアシスだと県民殺到の「そうま水産」。
「刺身食べたかったら、皆ここに来る。今、埼玉で一番じゃない?」
一番人気はコスパ最高ランチ「刺身番長」。生マグロ、ブリなど旬の魚5種類が日替わりでてんこ盛り。さらに、特製あら汁と地元産の新米のごはんはおかわり自由。これで、1100円というから驚きです。
さっそく、ごはんをおかわりしている男性を発見しました。
「(Q.今ごはん何杯目?)これ、えっと…2杯目」
「嘘つけ!4杯?5杯?」
「5杯目」
ついつい誤魔化しちゃうほど、ごはんがすすむおいしさなんです。
「今の物価高で、ごはん食べ放題ってすごい」
「庶民の味方です」
この日、東京からやってきたのが、これまで「日本の食」に忖度なしのイタリア人・エドアルドさんとその友人・マリナさんです。
地中海の海の幸で舌のこえたイタリア人たち。まずは、日替わりの「三代目刺身番長ランチ」。この日は珍しい“ヤガラ”もありました。「なんか生花みたいですね」と美しい見た目の虜に。
そして、この日のメインは、脂ののったアジをいただきます。
「素晴らしいです。太さのかむ感覚がとても良い。中トロのよう。しょうゆ抜きで、わさびだけでもおいしい」
と、大絶賛!さらに…。
「イタリアは生の魚、すごく高い」
「(Q.イタリアだと、いくらくらい?)たぶん7000円」
続いては、刺身で覆い尽くされたその名も「悪魔の漁師丼 最凶盛」。マグロやサーモンなどを盛り付けた“オンリーワン”な海鮮丼、シェアして楽しく食べられると人気です。
「アイスクリームみたい」
そのお味は…。
「ボーノ!」
実はこの海鮮丼には、飽きさせない“ある秘密”があるといいます。
酢飯の上にふりかけるのは、揚げ玉。切り身を盛り付け、甘めの特製ダシをかけるこの海鮮丼。特製ダシを吸った揚げ玉が、絶妙なアクセントになるのです。
「クランチ テンプラ」
「ガリガリするところが大満足です」
ここでイタリア人からのハテナ。
「海から離れてるじゃないですか?どうして魚はフレッシュで、こんなにおいしくできるんですか?」
たしかに“海ナシ県”埼玉で、なぜここまで新鮮で安い海鮮料理を出せるの!?
深夜3時、2代目店主の金井さんがトラックで向かったのは埼玉から125キロ離れた静岡県「沼津魚市場」。船から直接水揚げされる、とれたての魚を一人で買い付け。まずは、新鮮な生マグロを125キロ分を購入します。
「マグロ買いました」
続いて買い付けたのは、重量20キロの巨大カンパチ。なんと、通常の半額以下の値段で買い付け。
実は、半額の秘密は、この“大きさ”でした。
「大きすぎると調理に大変だし、あまりにも大きいと安くなる場合がある。あきらめてたんですけど買えました」
“掘り出し物”を見つけるのも、良い魚を安く買い付けるコツ。
この日は、およそ1トンの魚を購入。2時間かけ埼玉へ戻り、自分たちで調理。こうした手間が、おいしさと安さを実現していたのです。
「埼玉でこんなフレッシュな魚食べられるなんて、ちょっとびっくり。遠くても、とても価値があったと思います」
ラーメンだけでなく…“癒やしの場”としても家族層に大人気
一方、茨城では地元を知り尽くす外国人がおすすめ!紹介してくれるのは、茨城で民宿を営みながらガイドを務めるクリスさん(39)。地元の外国人観光客数が50倍になったことでも話題の人です。
そんなクリスさんがおすすめするのが…。
「にんたまラーメン。面白いことやっている。ラーメンだけじゃなくて。楽しいんですよね。Let’s GO!」
ラーメン店とは思えない“面白いこと”?クリスさんファミリーと向かったのが、お城のような佇まい、茨城の人気ラーメンチェーン「にんたまラーメン」です。
「WOW、ガーリックの匂いがします。It’s so good!」
半世紀にわたって365日24時間営業で県民から愛されてきた人気ラーメン店です。
「茨城人だったら、みんな分かる。『にんたま』と言ったら『あ〜』って。おいしいソウルフードですよね」
「知らない人はいない」
累計1000万食以上を売り上げた看板メニューが「にんたまラーメン」。香ばしい香りのニンニクスープとモッチリ食感のたまご麺が相性バツグン。クセになる一杯です。
「うまっ!次に仕事があっても食べてしまう」
背脂に見える大半は…実は「ニンニクの揚げ玉」。揚げることで特有の臭みが減り、食べやすいんだとか。
「万人向けだと思う。誰が食べても間違いなく」
このラーメンをこよなく愛するクリスさんが注文したのは、なんと重量2.6キロ、3人前の「メガ盛り」。麺もニンニクもスープも3倍の超メガ級です。
「So good!(スープがおいしい!)Soup Yummy!肉がタラタラ、やわらかいよ。全部まとまっている、味が。おいしい味、卵も肉も。のりもおいしいしネギもあるし、幸せです」
「濃厚なのに全然重くないから、ぺろっといけちゃうよね。聞いてくれてない…」
食べるのに夢中な様子…。
「汗かいてきてるよ」
「いつも辛いの食べると、汗かいちゃう」
そして、「ラーメン店とは思えない」秘密が…。
「ゲームセンターがあるんです」
店の一角にある本格的な「ゲームコーナー」。ラーメンの味だけでなく、“癒やしの場”としてもファミリー層を中心に大人気です。
「家族全員がコミュニケーション取れるので最高ですよ」
さらに、ゲームだけではありません。
「店舗によっては、お風呂がある所も」
エッ!?ラーメン店に「お風呂」?なんとチェーン店のなかには、お風呂がある店もあるといいます。
実は、茨城県は工場立地数が全国トップ。トラック運転手の利用が多い店では、休息用にお風呂の設備が。地元客からも好評なのだとか。
すると、お風呂上がりの利用客を発見。
「熱さを堪能できるから、もう最高!」
「(Q.ラーメンは利用しない?)食べないですね。そば派なもんで」

































