買い物や通勤の足として親しまれてきた原動機付自転車、いわゆる“原付バイク”が今月をもって生産終了となる。これに惜しむ声が広がっている。
“50cc原付バイク”生産終了 背景に排ガス規制の強化
今からおよそ40年前。1980年代の日本に巻き起こったのがスクーター・ブーム。若者を中心にファッション性、利便性、価格の手ごろさなどから、特に50ccの原付バイクが人気を集めた。
そんな50ccの原付バイクは、国内すべてのメーカーが今月で生産を終了する。その背景にあるのが排ガス規制の強化だ。
11月から強化される排ガス規制に適合するには多額のコストがかかるとして、メーカー各社が生産を終了したのだ。
その代わりに新たな原付が発売される。
ホンダ「新基準原付」 11月から順次発売
16日にホンダが発表したのは、新型「スーパーカブ」など排気量が110ccの原付バイク。出力を50ccと同程度にすることで、普通免許などで運転できる「新基準原付」と呼ばれている。ホンダは11月から順次4種類発売するという。
「原付一種は日本経済の発展とともに人々の生活を支え、また世界に日本の二輪車を広めてきた」
そんな原付バイクの代表とも言えるのが、ホンダの「スーパーカブ」。1958年に発売されて以来、郵便配達やそば店の出前などで活躍。人気は日本だけにとどまらず、アジアでも大人気となった。
そんな原付バイクの代表「スーパーカブ」も今年、50ccモデルの生産が終了した。
この出来事を、スーパーカブを愛する人はどう思っているのか?
規制後も…販売済み50cc原付バイクは乗車可能
3台のスーパーカブを所有し、スーパーカブのファンミーティングを主催する竹下朋宏さん。
また、仕事で50ccのスーパーカブに乗る人にも話を聞いた。
東京・小平市で中華料理店を営む小榑友之さん。20年前から父の店を継いで以来、出前はすべて「スーパーカブ」で行く。
これまで10台ほど乗ってきたという。そんな50ccのスーパーカブが生産を終了することについては…。
排ガス規制は11月から強化されるが、すでに販売された50ccの原付バイクは、これからも乗り続けることはできる。
小榑さんも、乗れるかぎりは、このスーパーカブにまたがり続けるという。
(「ワイド!スクランブル サタデー」2025年10月18日放送分より)