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「パパイヤ」というと南国のイメージがありますが、埼玉県で地域の特産品にする動きが広がっています。背景には「温暖化ではない」理由がありました。
パパイヤが埼玉の特産品に?
埼玉県宮代町では、ちょうど今、パパイヤの収穫時期を迎えています。
農工房「奈味」 並木幸夫さん(69)
「(収穫は)9月の初めは100個〜150個。一番最初は個数が多いから(刈り取りに)結構時間がかかる」
「(収穫は)9月の初めは100個〜150個。一番最初は個数が多いから(刈り取りに)結構時間がかかる」
直販所でも特売が始まっています。(※JA南彩では苗の販売はしていません)
パパイヤは南国の果物というイメージがありますが、こちらの生産物は少し違います。
カテゴリーとしては野菜になる「青パパイヤ」です。
JA南彩営農部営農支援課 横手大佑さん
「青パパイヤという名前だが、本当に熟すと、普通のパパイヤのように黄色やオレンジになる。熟す前の状態で野菜として出荷している」
「青パパイヤという名前だが、本当に熟すと、普通のパパイヤのように黄色やオレンジになる。熟す前の状態で野菜として出荷している」
春日部市などを管轄するJA南彩では、2017年から青パパイヤを特産品にするべく試行錯誤を始めました。なぜ埼玉で青パパイヤを栽培しようと思い立ったのでしょうか?
横手さん
「(他の作物を)田んぼや畑で作っていたところがなり手が少なくなって、いなくなって、空いてしまって管理だけされていた。手がかからない作物で、遊休農地にあてがうことができないか。青パパイヤに白羽の矢が立った」
「(他の作物を)田んぼや畑で作っていたところがなり手が少なくなって、いなくなって、空いてしまって管理だけされていた。手がかからない作物で、遊休農地にあてがうことができないか。青パパイヤに白羽の矢が立った」
背景としてあったのは、農家の人手不足や高齢化でした。虫を寄せ付けない性質もあり、無農薬で栽培している農家も多いといいます。
並木さん
「今年だったら途中で1回だけハダニ(虫)が結構つく。その時に消毒を1回しただけ。この子(青パパイヤ)はもうすごい。本当にすごい」
「今年だったら途中で1回だけハダニ(虫)が結構つく。その時に消毒を1回しただけ。この子(青パパイヤ)はもうすごい。本当にすごい」
近年は、猛暑で野菜の生育不足に悩む農家も増えていますが、青パパイヤは暑さの影響も受けないといいます。
並木さん
「暖かいのが続けばこれ(青パパイヤ)が大きくなるからいい。青パパイヤだけを考えれば、涼しくならないでそこそこ暖かい、暑いぐらいでいい」
「暖かいのが続けばこれ(青パパイヤ)が大きくなるからいい。青パパイヤだけを考えれば、涼しくならないでそこそこ暖かい、暑いぐらいでいい」
青パパイヤの味はクセがなく、野菜が苦手な人でも食べやすいと言います。
しかし、なじみの薄い食材のため、JA南彩ではネット上に料理レシピなどの動画も上げて認知度向上に取り組んでいます。
横手さん
「食感がコリコリしているので、ごま油や塩昆布とあえるだけで食べやすい」
「食感がコリコリしているので、ごま油や塩昆布とあえるだけで食べやすい」
青パパイヤに含まれる「パパイン」という酵素が、糖質や脂質、タンパク質などの消化の手助けをすると期待され、健康食としても注目され始めています。
(「グッド!モーニング」2025年10月21日放送分より)
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