経済

グッド!モーニング

2025年10月31日 15:44

黄金のイクラ 4色の麻婆豆腐も ワンメニューで勝負【グッド!いちおし】

黄金のイクラ 4色の麻婆豆腐も ワンメニューで勝負【グッド!いちおし】
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「グッド!いちおし」きょうのテーマは、「ワンメニューで勝負する店 イクラ&焼きそば&麻婆豆腐」です。一つの料理にすべてを注ぎ、看板に育てた店主たち。そのこだわりと驚きの技を取材しました!

超希少な「黄金」イクラも 7種類食べ比べ

 キラキラと輝く海の宝石、イクラ。そんなイクラが、なんと7種類も楽しめるという専門店があります。訪れたのは東京自由が丘の「波の」。

 一般的によく目にするのは、このオレンジ色のシロサケのイクラですが…。

「波の」川面信也店主
「うちでは、7種類のイクラをご用意しております。ニジマス、ヤマメ、シロサケ。少し色が濃いのがベニザケにギンザケと、5種類のイクラから作っております」
佐藤ちひろアナウンサー
「どうして、色が違うんですか?」
「もともとこの黄金イクラ、これがイクラの色でございまして、カニとかエビの赤い色素を取って育つと赤くなっていきます」

 魚が食べる餌(えさ)で色が変わるというイクラ。味にはどんな変化があるのでしょうか。別盛りで提供されるご飯にお好みのイクラを乗ぜて「マイイクラ丼」を作るのが「波の」のスタイル。

 まずは定番、シロサケのイクラから。

「柔らかい感じがしますね」
「鮭も産卵時期によって皮の硬さとかが少し変わってくるんですが、これは妊娠初期にとったものです」

 続いては、ひときわ赤いこちら。

「ベニザケで、これはお魚自体もすごく真っ赤で、筋子などで使われることが多いです」
「これは結構皮が薄め、柔らかめで、より濃厚ですね。口に含んだ瞬間に、まずちょっとねっとりとして」
「なので筋子からばらすと割れちゃうので、ベニザケのイクラとして出回るのが少なくて」
「イクラの本来の色」
「イクラの本来の色」

 お次は「イクラの本来の色」だという黄金イクラ(ヤマメ)。

「プチっと感がすごいですね。味が濃い」
「これはお塩だけの味付け」

 実はこの黄金イクラは、川で一生を過ごすサケの仲間・ヤマメのイクラです。体が小さく、取れる卵の量も少ないそうで、

「イクラは高騰してるんです。それのさらに何倍も高いので、(仕入れ値)一粒30円くらい」

 この超高級なヤマメのイクラもふんだんに入った七色レインボー丼は、お値段およそ4000円!

「波の」川面信也店主
「波の」川面信也店主
「物件が駅から離れてて、家賃が安いので、原価率自体を少し上げて55%前後」

 おいしいイクラを食べてほしいという一心で、広告費などを最大限カットして仕入れに回しているんだそう。そんな店主・川面さんこだわりのイクラの食べ方がもう一つ。

「残りのイクラも特殊な卵なので、こちらと一緒にかけてお召し上がりいただきたいです」
「柚子?」
柚子の香りがする柚子玉
柚子の香りがする柚子玉
「そうなんです。餌に柚子を食べさせて、柚子の香りがする柚子玉です。口の中で食感が違うのがぶつかって面白いと思います。海鮮丼屋さんっていうのはいろいろあったんですが、うちはかなりとがってみよう思って。いくら一本でとがって」

全力でちぢれ実現「とことんこだわる」

神保町やきそば威風みかさ
神保町やきそば威風みかさ

 完成までなんと20時間、究極の焼きそば専門店です。そんなお店があるのは、東京・千代田区神保町。メニューはもちろん、ソースと塩の焼きそばのみ。

佐藤アナ
「おいしいです。パンチあります!結構スパイシーな感じで」
「結構スパイシーな感じ」
「結構スパイシーな感じ」
神保町やきそば威風みかさ
永原淳店長

「そうですね、カレー粉も入っているので、それによってパンチが効いてくる味になってます」
「ソースもおいしいですし、麺!こんなもちもちの焼きそば、食べたことないです」
「やっぱり焼きそば専門店なので、麺が命です」

 そう語る麺は、なんとお店でイチから手作りです。厳選した北海道産の小麦粉を使って絞り上げる生地は、営業中から仕込み始め、寝かせることなんと18時間。

 これを翌朝製麺機にかけ、完成かと思いきや…。

麺だけにかける時間は約20時間
麺だけにかける時間は約20時間
「初めはこうやってストレートなんですけど、これを圧をかけて一歩一歩縮れさせていくという作業」
「縮れさせることによって、焼いてる時にソースによく絡むのと、食感が変わってくる」

 この作業を毎朝120食分、1時間かけて行うそうで、麺だけにかける時間は合わせておよそ20時間です。

 さらにこのでき上がった麺をゆでる時にも、さすがの職人技が。

「これは4分10秒。4分10秒、触ってだいたい分かるので」
「タイマーとかじゃないんですか?」
タイマーなどで測らず…
タイマーなどで測らず…
「ザルが麺に当たる感じで。『これ意外と早いな』っていう。そこでまた変わることもあるので。タイマーはちょっと使っていられない」
「忘れちゃいません?今、どれぐらいだったかなと」
「そうですね。話しかけられたりとかすると、結構忘れがちになるので、ちょっとこの時は極力話しかけないでっていう…(笑)」

 焼きそば一皿にここまで情熱を傾ける訳は?

「僕は前職は違う仕事をやってたんですけど、衝撃を受けたんです。焼きそば食べた時に、自分の中の焼きそばの概念が覆されたというか。それで感動して入らせていただいた」
「うちは焼きそば一本でやっているので、とことんこだわって」

色にこだわり 「白」でもうま辛い 「緑」の正体は?

 続いては、常識が覆る「あること」にこだわった衝撃の麻婆豆腐。それは東京・お茶の水にある麻婆豆腐専門店「眞実一路」。

佐藤アナ
「『五味一体』とは?」
麻婆豆腐専門店「眞実一路」
麻婆豆腐専門店「眞実一路」
眞実一路 眞鍋英伸オーナー
「『五味』。これを一体にして麻婆豆腐を売りにしてます」
「しびれとか辛さとか、大事ですよね。『色』って、どういうことですか?」
「うちは、麻婆豆腐自体の色が違うものをいろいろ用意しています」
赤の麻婆豆腐
赤の麻婆豆腐

 まずは「赤の麻婆豆腐」。自家製のラー油とトウバンジャンで味付けした王道の麻婆豆腐に近いひと品で、スープの旨味を味わってほしいという思いから、とろみが少ないのが特徴です。

「山椒のピリッと感と唐辛子の辛さ、そこに豆腐が包み込むようにくる。とてもおいしいです」
黒の麻婆豆腐
黒の麻婆豆腐

この赤の麻婆豆腐に、中国のたまりじょうゆと黒コショウをかけて作るのが「黒の麻婆豆腐」。

 ここまでは麻婆豆腐っぽい色ですが、この店がすごいのはここから!

白い麻婆豆腐
白い麻婆豆腐
「白いですね。麻婆豆腐というより、中華スープの香りがします。あまり辛くなさそうですね、こっちは」
「辛いですね、これは」

 それもそのはず、スープの中にたっぷり入っている緑色のものは、すべて青唐辛子。味付けは鶏ガラスープと塩のみというシンプルさで、青唐辛子のしっとりとした辛味を効かせた、この店オリジナルの麻婆豆腐です。

「すごく辛いですが、鶏の旨味、コクがあるので、とてもおいしいです。初めて食べる味です。中華スープのようだなと思って食べたら、辛くてびっくりしました」

 そんな真鍋さんが生み出した4食目の麻婆豆腐が、緑の麻婆豆腐です。

緑の麻婆豆腐
緑の麻婆豆腐

 実は、白の麻婆豆腐に3種類の野菜を使った特製ペーストを加えて作られているそうで、白よりも少しマイルドになっていました。

 このきれいな緑色はどんな野菜が使われているのか、オーナーの真鍋さんに聞くと、一つは小松菜だそうです。残りの2つは企業秘密とのことで、残念ながら教えていただけませんでした。

「どんな味かは実際に食べて確かめてみて下さい!」

(「グッド!モーニング」2025年10月20日放送分より)

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