健康志向の高まりから国産ニンニクの人気が高まっています。栽培する農家も増えていて、今後も広がりそうです。
品種改良で巨大化「冬も成長」
煮ても揚げても良し。他の食材と合わせるとガツンと個性を発揮するニンニク。
国内では青森県がニンニクの一大産地で、17年前は日本全体のニンニク農地の7割近くが青森県でした。今、その構図に変化が起きています。
北海道は9年間で農地がほぼ倍に。秋田県でも8年間で農地がおよそ16%増加しました。
全国でも16年間でおよそ24%増加するなど、日本中でニンニクの生産が拡大しています。
寒い場所だけではなく、関東でも栽培されています。埼玉県でニンニク栽培にチャレンジしている人がいます。
埼玉県で去年からニンニクの栽培を始めた「きあり農園」の吹越達也さん。実家の青森県で6年ほど栽培をしていましたが、今は青森県で扱っていた品種ではなく、暖かい場所に適した品種を使っています。
暖かい場所で育てているため、成長のスピードが早く、2カ月ほど収穫を前倒ししました。
若者の健康志向&におい低減
暖かい地域では虫がつくため管理は難しいのですが、栽培自体は簡単だというニンニク。
「JA全農さいたま」でも、単価が高く狭い農地であっても育てやすいことから県と連携し農家を増やしていて、農地はこの10年間で12倍近くに増加しました。
消費者の健康意識も背中を押しています。今年1月の調査では、健康志向を重視する消費者が44%で2年前より増加しています。
東京・豊島区にあるニンニク専門店「あほやにんにく堂」でも、店を始めた当初は客のほとんどが高齢者でしたが、今は20代や30代も多く売り上げも3割増えています。
「コロナをきっかけに健康の意識を高める方がすごく増えているので、おいしくなるのに健康になれるものを探している方が多かった」
高まる健康志向で需要が拡大しているニンニク。気になるのが、そのにおいです。人気だというニンニクスープ「アホスープ」は「においはほんのり」「臭い感じがしない」といいます。
(「グッド!モーニング」2025年10月23日放送分より)