10月31日から東京ビッグサイトで開催されている国内最大の自動車関連の展示会「ジャパンモビリティショー」について、テレビ朝日経済部 松岡大将記者に聞いた。
【映像】『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアン(実際の展示)
━━そもそもジャパンモビリティショーとは何か?
「1954年に日比谷公園の広場で小規模な形で行われた第1回全日本自動車ショウが元祖だ。後に海外メーカーが出展に加わり、1960年代には『東京モーターショー』に改名。2023年に自動車以外の幅広い業種が加わって『ジャパンモビリティショー』に名前を変えて今年が2回目となる」
━━どのような業種が参加しているのか?
「モビリティショーに変わってからは電気メーカー・鉄道・通信・観光など幅広い業種も参加している」
━━今年のジャパンモビリティショーの見どころは?
「過去最多の500を超える企業が出展しており多様化もしていて『これが見どころだ』とはっきり言いづらいが、あえて言えば “現実的な展示”だ。経緯としては、2023年に空飛ぶ車やロボットなど当時からは遠い未来を意識したラインナップだったため、元々の自動車ファンが離れていったのではないか、という指摘があったのだ。そこで『あくまでも車が中心』として『未来は10年後まで』という実現できそうなものを意識している」
━━印象的な展示はあったか?
「“昭和の名車”を展示したコーナーがあり、映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のデロリアンやアニメ『イニシャルD』におけるトヨタの『86』、懐古的な映画で見たような車なども並んでいた」
━━今、業界は何に力を入れているのか?
「今は流れとして『CASE』に注力している。これは、C=コネクテッド(ネット・外部との通信など)A=自動運転(オートの運転)、S=シェアリング(カーシェア、ライドシェア)、E=EV(電動化)のことを指す。今業界は『100年に一度の変革期』と呼ばれており、やらなくてはいけないことが山積している。日本メーカーは高い技術力を持っているが、例えばEVに電機メーカーが参入してくるなど、強みを発揮できなくなることでかなり焦っており、様々な開発に力を入れている状況だ」
━━今の暮らしに合わせたような車も展示されていたか?
「シャープが『LDK+』という一台を展示していた。これは運転席を後ろに回転させるとリビングのようになり、後部座席のスクリーンに投影することでオンライン会議をしたり映画を見たりできる。車は『止まっている時間』がほとんどと言われているため『自宅の延長線上として考えていいのでは?』という考え方がある。そのため、快適にしたりソフトを充実させるような風潮もある」
(ニュース企画/ABEMA)
