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6日に解禁された日本海のズワイガニ漁が活気づいています。しかし、来年以降は一転してカニの“少子化”と呼ばれる現象で、漁獲量が低迷すると予測されています。
カニの赤ちゃんに異変 今後10年心配
「カニの女王」とも呼ばれるズワイガニ。長い足にぎっしりと詰まった身は、凝縮されたうまみと、とろけるような舌触りが特徴です。
都内にあるズワイガニの食べ放題が人気の店「すし酒場 FUJIYAMA TOKYO 秋葉原本店」では、来店客も大喜びしています。
先週、各地で解禁されたズワイガニ漁。福井県による資源調査では、今シーズンはオス・メスともに昨シーズンより1割多く、過去10年で最大の漁獲量となる見通しです。
水産研究・教育機構の調査によると、今年度の資源量は、調査を開始した1999年以降で最多です。
しかし、水産研究・教育機構の佐久間啓主任研究員は来年以降、カニの漁獲量が減少する可能性が高いといいます。
「徐々に海洋環境に伴って(カニの)“少子化”が見込まれる」
孵化(ふか)したカニの赤ちゃんは「暖水渦」と呼ばれる渦潮に乗り、3カ月から4カ月ぐらいかけて生息に適した海域に運ばれます。
そして海底に住み着くと、メスは8年、オスは10年程度かけて大人のカニに成長します。しかし、佐久間主任研究員はこうみています。
「(現在)稚ガニという小さいカニが少ないことが分かっている。今年は(漁獲量)が良いけど、来年以降、徐々に悪化していく。着底が少なかった年の(カニの)子どもたちが大きくなって、それが親として漁獲されるような年に(少子化に)なってくると見込まれています」
ここ数年、生育に適した海域に運ばれず、死んだカニの赤ちゃんが多かったといいます。そのため来年以降、10年間くらい悪い状況が続くと予測します。
“少子化”改善の可能性も
一方で、佐久間主任研究員は今後ズワイガニの“少子化”が改善する可能性もあるといいます。
「環境が回復というか産卵した幼生が帰ってくるような、生育に適した環境になればまた増える見込まれていて、将来的に増えないことはないと考えている」
(「グッド!モーニング」2025年11月10日放送分より)
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