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老舗の酒蔵の事業を受け継いだ30代の若い世代が、新たな酒作りに挑戦しています。今年、新商品の販売を始め、海外展開への道筋も見えてきました。
まるでワイン 新たな日本酒
22日、東京・港区の和食料理店で開かれた食事会。グラスに注がれているのは、日本酒です。
参加者
「全体的にさわやかさを感じる香りがする。ミネラル感とか。フルーティー過ぎない、華やか過ぎないので、食事にも合わせやすい」
「全体的にさわやかさを感じる香りがする。ミネラル感とか。フルーティー過ぎない、華やか過ぎないので、食事にも合わせやすい」
参加者
「きょうは和食だけど、他の料理にも合いそう。日本酒の概念を変えているのかなと思う」
「きょうは和食だけど、他の料理にも合いそう。日本酒の概念を変えているのかなと思う」
ボトルを飾るラベルも、絵画に添えられるキャプションを思わせるスタイリッシュなデザインです。
参加者
「ワインの新世界みたいなイメージ、葵酒造さんのお酒は。古いけど新しい」
「ワインの新世界みたいなイメージ、葵酒造さんのお酒は。古いけど新しい」
製造したのは、160年以上続く老舗の酒蔵を事業承継して生まれた新潟県長岡市の「葵酒造」です。今、新酒の仕込みがピークを迎えています。
葵酒造 杜氏(とうじ)
阿部龍弥さん(34)
「今、72キロですね。その下に156キロあります」
阿部龍弥さん(34)
「今、72キロですね。その下に156キロあります」
大きな釜から取り出し、平たく並べた後、樽の中へ入れて混ぜ合わせ「もろみ」を作ります。
「一番今、元気の良いプクプクしている状態。ちょっと女の子っぽい『もろみ』。可愛らしいような」
葵酒造を立ち上げたのは社長の青木里沙さん(39)。東京大学経済学部を卒業後、金融業界で12年ほど働いていましたが、好きな日本酒を仕事にしたいとこの業界に飛び込みました。
「自分で蔵を運営していきたいと思うようになり、1年半くらい酒蔵を探して、ここに決めた。これまでの市場ではないところに刺さっていく商品を作れば可能性はある」
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海外展開に道筋 黒字化へ
中心となっているのは、30代の若いメンバーです。青木社長は39歳で、杜氏の阿部さんは34歳です。
大手広告代理店で働いていたマーケティング担当の土居将之さん(32)と、コメ農家で青木社長の弟・魁人さん(33)も加わりました。青木社長はこう話します。
「まだ赤字で苦しい状況を脱したとは言えないが、少しずつ取引先も増え、ファンになってくれる方も増え、海外輸出が決まり、量も出るようになってきた」
低迷が続く日本酒業界で、新たな可能性を模索し、挑戦を続けます。阿部さんはこう話します。
「若いからしょうがない、経験ないからしょうがないは、絶対に言われたくない言葉。誰が飲んでも納得できるようなお酒作りを心掛けている」
「いい酒になってくれるといいですね」
「いい酒になってくれるといいですね」
(「グッド!モーニング」2025年11月24日放送分より)
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