東京都内のマンション価格が高騰しています。先週発表された価格は過去2番目の高さとなる1億5313万円でした。そんななか、東京駅まで通勤時間1時間のエリアの物件が注目されています。
埼玉・草加市 新築マンションが5200万円
「3LDKは都内だと狭い。（都内で）約6500万円で探していたが、こっちのほうが安くて広くて良かった」
30代の夫婦が購入を決めたのは、埼玉県草加市の新築分譲マンションです。
JR東京駅へは北千住で1度乗り換えて、約42分。最寄りの東武スカイツリーライン・獨協大学前駅までは歩いて10分ほどです。
「こちらは4LDK81.38平米の部屋。南西角部屋、2面採光で部屋の中もとても明るい形」
鉄筋コンクリート10階建て、796戸の巨大マンション。広さは70平米から80平米ほどで、販売価格は4200万円〜6700万円。最も多く販売されている価格帯は5200万円です。
20日に発表された先月、東京23区で発売された新築マンションの平均価格は1億5313万円で、過去2番目の高さとなりました。
そんななか、草加市の人気が高まっています。
「約20年前から駅前一帯を再開発で街を整備しようと始まり、非常にファミリー世帯が住みやすい場所に生まれ変わっている」
最寄り駅の周辺には草加市の中央図書館があるほか、10年ほど前には2つの公立小学校が開校。商業施設や歩道なども次々と新しくなりました。
「近くに大型のショッピングモールがあるので、休日はそういう所に行ったり、仕事は都内に行ったり、両方のアクセスがいい場所と思う」
「（職場まで片道）1時間程度になると思う」
さらに、草加市民は満18歳までの医療費が無料です。
「（医療費無料は）とてもありがたい」
「すごくいいと思う。（子どもが）歯医者も定期的に行って便利」
マンションの売れ行きは…。
「（予約が）週末は満席になることも多く、約7割は20〜30代の若いファミリー世帯が来場している。もともと若年層の反響を非常に心配していたが、今は予想を上回る反響をいただいている」
都内の坪単価は銀座が約1億5504万円、新宿が約7372万円。住宅地では最高額だった赤坂が、約2123万円でした。
東京まで1時間圏内の主要駅の坪単価は、狛江が約104万円、町田は約152万2000円、大宮が206万円など100万円から300万円ほどの価格帯が並びます。
千葉・我孫子市 4500万円で夢のマイホーム
番組が注目したのは、通勤1時間圏内では破格の約47万7000円、千葉県我孫子市です。
JR我孫子駅まで東京駅から45分ほどで来ることができます。我孫子駅には3つの路線が乗り入れています。一部がJR常磐線の始発駅になっているため、ラッシュの時間帯に座って通勤することも可能です。
千葉県の北西部に位置する我孫子市は手賀沼や利根川に面した自然豊かなエリア。20〜30代を中心に移住者が増えていて、9年連続で転入者が転出者を上回っています。
さらに39年連続、待機児童ゼロで共働きでも住みやすい環境です。
番組が取材した30代の家族は3年前、東京・足立区から我孫子市へ引っ越してきました。
「もともと一軒家がほしいと思っていて、その時、心強（子ども）を妊娠中だったので、子どもを育てやすい環境を探していた。（我孫子に）下見に来たら環境が良くて、とても静かで。子どもが生まれたら育てやすい環境だなと」
「私も主人も勤務先が都内だったので、そこのアクセスも考えて、我孫子はすごくいい場所ではないかと」
夫の旭さんは都内に勤務。妻の奈身己さんは在宅勤務をしながら、子育て中心の生活を送っています。
この日、夜勤明けの旭さんが帰宅したのは午前9時半すぎでした。
「すみません、夜勤明けで。職場を出て1時間も経たないぐらいで帰ってこられるので、何も苦ではない」
我孫子止まりの電車なので、寝過ごすこともありません。夜勤明けの癒やしとなっているのが…。
「結構この帰り道が好き。鳥の鳴き声を聞いて、静かな道を歩きながら緑に囲まれて、そういった面でも、仕事とプライベートが分けられて良かった」
鳥のさえずりで朝を、木々の移ろいで四季を感じ、家族との生活から幸せを得ています。
生まれも育ちも足立区の旭さんは予算5000万円で、都内の戸建てを探しましたが、いい物件に巡り合うことはできませんでした。
購入したのは、約120平米の土地に木造2階建て、3LDKS・100平米の住宅と2台の駐車スペースや庭のある物件です。
購入金額は4500万円。35年の変動金利で、月10万円ほど返済しています。
「（今は）駐車場代もかからない。都内だと別で借りないといけないから、プラスアルファかかって」
「（前は）合計11万円払っていたので、今と変わらないというか、今のほうがちょっと安い」
（「グッド！モーニング」2025年11月28日放送分より）