経済

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2025年12月23日 16:00

広がる“年賀状じまい”受け取った人は出してもOK?NG?AI活用でお手軽作成も

広がる“年賀状じまい”受け取った人は出してもOK?NG?AI活用でお手軽作成も
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2026 年の年賀状の受け付けが始まっていますが、年賀状を送ることをやめる『年賀状じまい』が広がっています。

『年賀状じまい』をしたことを後悔して、再び年賀状を復活したいという人も出ています。

そして、最新のお手軽年賀状についても見ていきます。

■年賀状「出さない」が6割超 年賀状じまいの理由

年賀はがきの発行枚数の推移です。

過去最多は2004年分の約44億5000万枚でした。
2026年分の年賀はがきは、前の年から約30パーセント減り、7億5000万枚です。

値上げも影響しています。

2024年、年賀はがきが63円から85円と、大幅に値上がりました

「2026年、年賀状を出すか、出さないか」というアンケートでは、
「出さない」と答えた方が 63.6パーセント。
「出す」と答えた方は 36.4パーセントと4割を割りこみました。

出さない理由の1位としては、
「LINE 等、メッセージアプリで代用」するからでした。

年賀状と言えば、この人、石原良純さんです。2026年も出します。

石原良純さんは、年賀状の写真をご自身で選んでいます。
こちらは、2025年のお正月に届いた年賀状です。

『年賀状じまい』をした人もいます。

50代男性です。
「『来年からは年賀状を送りません』と書いてことしで年賀状じまい。毎年40枚くらい書いていて、事前の準備が大変で面倒だった。ほとんどの人はLINEなどでつながっているので問題ない」
80代女性です。
「去年、年賀状じまいした。とてもスッキリして解放された気分。私の性格を知っている人は『ああやめたのね』くらいのサッパリした感じで受け止めてくれている
社会学が専門で年賀状に関する著書もある、東海大学准教授の澤岡詩野さんです。
物価高や2024年の年賀はがきの値上げなど、『誰もが納得する出さない理由ができた』と思い、年賀状じまいした人も多い。さらに『LINEやSNSで新年のあいさつをすることは失礼だ』という意識がなくなってきたことも後押ししている」と分析しています。
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■年賀状じまいしたものの、いまは後悔 “復活”もアリ?

年賀状じまいをした70代女性です。

4年前に夫を亡くし、家を処分しました。
高齢者施設へ入居する連絡と同時に、年賀状じまいをしました。

高齢者施設では、年賀状の枚数を競う“年賀状マウント”の風潮があったということです。

年賀状じまいをした、その後について、70代女性の義理の妹です。
「年賀状じまいした義理の姉には年賀状が届かないのが当然だが、『年賀状がたくさん来る方が偉い』『あなたは可哀想ね』とさげすみの目で見られるような“年賀状マウント”の風潮があり、義理の姉は心底ウンザリしている

73歳元教師の男性です。

教え子や元同僚の教師と毎年約200枚の年賀状のやりとりをしていましたが、体調を崩し、70歳の節目に年賀状じまいをしました

年賀状じまいのその後、年賀状は1枚も届かなくなりました。

男性です。
「教師一筋に生きてきた自分には教え子の成長や近況報告がかけがえのない財産だったと実感して後悔している。年賀状じまいなんかせず、続けていればよかった。できることなら年賀状じまいを撤回したい
澤岡さんです。
「年賀状のやりとりを再開したい旨を書いた『復活年賀状』もアリ」

例えば、
「心新たによろしくをお伝えしたく改めて年賀状を送らせていただきました」
といった文章を添えて年賀状を書きます。

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■年賀状じまい届いた側 一方的送付OK?年賀状が結ぶ縁も

年賀状じまいを受け取った人はどうすればいいのでしょうか。

70代夫婦です。

毎年、絵を描いて、印刷し、約200枚の年賀状のやりとりをしていました。
そんな夫婦に、2024年、友人から『年賀状じまい』が届きました

どう対応したのでしょうか。

70代夫婦はそれでも年賀状を出しました。
「年賀状じまいを受け取ることも増えた。なかなか会える機会がない友人もいるし、年1回の“生存報告”だから、一方的かもしれないけど、こちらからは出してしまう

80代女性です。

直接、年賀状じまいを宣言されました。
2週間前、年1回開く友人4人の会で、2人に年賀状じまいを宣言されました

どう対応したのでしょうか。

80代女性です。
すごく寂しかったし、悲しかったが、私ともう一人は『出し続ける』と宣言。2人に返信は求めなかった。受け取ることは了承してくれた」

澤岡さんです。

年賀状じまいを受け取った側が年賀状を出すのはOKです。

「ただしコミュニケーションとして独りよがりにならないように注意が必要な点もある。『年賀状じまい出したのに、見ていないのかな』と思われ人間関係トラブルになることも
トラブルを回避する方法は
『感謝の気持ちをお伝えしたく今年も出させていただきます。お気になさらず』と手書きで添えるなど工夫すると良い」ということです。

年賀状を通じて40年ぶりに連絡が取れたという人もいます。

80代男性の話です。

中学時代から仲良くなった同級生と年賀状のやりとりをしていましたが、30歳ごろから突然、年賀状の返信がなくなりました
そのため男性は、
「亡くなってしまったか?」と思ったと言います。

それでも、男性は返信が届かなくても40年間、年賀状を出し続けました
すると10年前、同級生から突然、電話があったということです。

電話があった理由です。

80代男性によると、
「連絡が取れなくなってから、引っ越しもしたし、電話番号も変わった。年賀状にしか住所も電話番号も書いていない。たまたま出し続けていた年賀状を見てくれたんだと思う。連絡が取れるようになってうれしかった」と振り返りました。
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■誰でもお手軽作成 AI活用で年賀状離れ食い止めも

年賀状を作る技術が進化しています。

新サービスが開始しました。
『#Gemini で年賀状』(ジェミニで年賀状)です。
AIを使った年賀状を簡単に作成できる特設サイトです。
日本郵便とグーグルの共同プロジェクトで す。

利用方法です。

特設サイトの案内に従って、
1、作りたい年賀状のスタイルを選択。
2、年賀状にしたい写真をアップロード。
利用規約にも書いてありますが、第三者の画像を無断で使用してはいけません。
3、あいさつ文を選択します。
4、『生成する』ボタンを押してしばらく待つと完成します。
画像をダウンロードして、特設サイトから年賀状プリントを注文すると、印刷料とはがき代で 10 枚 5070 円から印刷できます。

日本郵便は、
「若年層に向けて年賀状に触れるきっかけを作りたい」としています。

出演者の写真で年賀状を作ってみました。

松岡アナです。
スタイルは毛糸アート。

猿田佐世さんです。
スタイルはおせちです。

石原良純さんです。
スタイルは浮世絵です。

玉川徹さんです。
スタイルはプリントシールです。

(「羽鳥慎一モーニングショー」2025年12月22日放送分より)

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