休む時は「無断欠勤がルール」という会社。エビの加工を主に行っていたが、アツアツ、サクサクが自慢の“ある専門店”をオープンしたと聞き、再び取材してきた。
新事業はまさかの飲食店!?
「『働きやすい会社にするには休みやすい会社がいい』と(従業員)みんなが言うので」(5月6日放送)
「無断欠勤OK」「嫌いな仕事はしなくていい」など、従業員が働きやすくするため、斬新な取り組みをしている大阪のエビ加工会社。
前回放送したのは5月。あの会社は今どうなっているのか?訪ねると…。
「(Q.7カ月経って業績は?)もうバッチリうまくいっています」
離職者も少なく、業績も順調だという武藤社長。何やら箱詰めしているが、これは?
「今からお店に出勤なので、そのエビを今詰めているところです」
なんと、飲食店の経営を始めたという。一体どんな店なのか?
使用するエビは、パプアニューギニア産の天然のブラックタイガー。工場から商品としても出荷していて、深い甘味とプリプリとした食感が特徴の人気商品だ。
エビチリやエビの頭を使った味噌汁もついたエビフライ定食。お店で出しているのは、この定食のみだ。
客も楽しい!従業員数で値段変更
店頭には、何やら不思議な看板が…。「きょうはスタッフ2人。値段2600円」と書かれている。これは何なのか?
「出勤人数によって値段が変わるので、(従業員の)人数が多くなるほど定食の値段が安くなるんです」
なんと、飲食店でありながら、この店も「無断欠勤OK」!そして値段も、当日働く従業員の数により2500円から2700円の間で変わるという。従業員からは…。
パート従業員(30代)
「子どもが熱出したりした時も連絡なしに休むことができるので、ストレスフリーで気持ちよく働かせてもらっています」
一方、値段が変わることに、お客は…。
「(Q.従業員数で値段が変わるけど)へ〜そうなん?初めて知った」
「へ〜ラッキーや!ラッキーやんな!(従業員が)いてくれてありがとう」
「スタッフさんが満足して働けるんだったらいいのかなと思います」
従業員数も値段もその日にならないと分からない。これで経営は成り立つのか?
「必ずインスタグラムで確認できるようにしています」
「例えば『1名出勤できょうは2700円です』って書いてあるんですね。誰も来ない日だったら、『きょうは出勤0人なんでお休みです』というのをアップしています」
従業員が少ない時は価格が高くなるため客足がにぶり、多い時は安いからお客が増える。このシステムにより、従業員の負担も少なくなるという。
新ルール「出勤できる日は連絡」
エビフライ定食の専門店をオープンするにあたって武藤社長は新たなルールを作ったという。
エビフライ定食の値段は、スタッフが3人の時は2500円だが、2人の時は2600円、1人になると2700円となり、誰も出勤できない場合は臨時休業になるそうだ。
従業員が休む場合は無断欠勤がルールだが、工場と違うのは「出勤できる日は連絡をする」こと。
店には2人のパートの人がいる。2人は出勤する日だけ、午前7時半〜8時半の間に武藤さんにメッセージを送ることになっていて、これを基に定食の値段や休業を決め、午前9時ごろ、武藤さんがSNSで告知をするということだ。
武藤さんは「パートの人は自ら出勤日を選んできてくれるので、その日は一生懸命、仕事をしてくれる。それは定食の品質にも直結するので、お客さんにもメリットがある。お客さんを大事にすることは、まずスタッフを大事にすることです」と話した。
こうした取り組みで、離職する人は少なく、現在、新たな従業員は募集していないという。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2025年12月23日放送分より)









