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海のない埼玉県であの世界三大珍味「キャビア」を生産する試みが始まっています。取り組んでいるのは本来ブタを育てる養豚場です。
養豚場が養殖にチャレンジ
埼玉県川越市にある養豚場「大野農場」。研究を重ねブランド化にも成功した黒豚など1500頭以上を飼育しています。
もともと養豚していた小屋でチョウザメの飼育を始めました。
チョウザメから採れるのは「海の宝石」とも呼ばれるキャビア。この養豚場では2018年にチョウザメの養殖に着手。おととし、「小江戸キャビア」として販売にこぎ着けました。
きっかけは畜産業に多大な被害をもたらした「豚熱」です。強い伝染力と高い致死率が特徴で、国内でも被害が相次ぎました。餌(えさ)代や人件費の高騰も経営を圧迫しました。
大野農場 大野恵子取締役(47)
「黒豚は飼育期間が長いので、その影響を受けやすい」
「黒豚は飼育期間が長いので、その影響を受けやすい」
本業以外で何か安定した収益源を模索する中で、目を付けたのがキャビアでした。
養豚とチョウザメ養殖。一見、畑違いにも思える取り組みですが、そこには川越市の特性が生かされていました。
「養豚場の周りは水田地帯になっていて水が豊富。きれいな水で育てられるので、利点があると思う」
チョウザメと聞くと、海の生き物と思われがちですが、川や湖など淡水域にのみ生息する種類も多くいます。
荒川、入間川の流れる川越市。きれいな水を好むチョウザメの養殖に適しているといいます。
日本で消費されるキャビアの9割以上が輸入品ですが、保存をするための塩分の濃度が高い傾向にあります。川越産のキャビアは、国内で生産するため塩分を調整できることもメリットだと話します。
「料理に合わせて塩分も薄い方がいいという方もいるので、今レストランで好みの塩分濃度を指定してもらい作っている」
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「生存率を高める課題」
ただ、不慣れなチョウザメの養殖、試行錯誤は続いています。毎年およそ1000匹の稚魚を仕入れますが、メスかオスが判別できる2、3年後まで生き残るのは、100匹にも満たないということです。
「育てて生存率を高めていくというのが課題。海外の方が技術力もあるので、勉強してそれに追いつくことを目標としてやっています」
(2026年1月16日放送分より)
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