世代を超えて愛され続けるロングセラーグルメをお伝えします。胃袋をつかまれたのは日本人だけでなく、外国人までも!さらに追跡すると、名物メニューが生まれたきっかけには驚愕の歴史がありました。
唯一無二のカツ丼
世の中には、愛され続けるロングセラーグルメがあります。
1974年にオープンした「吉祥寺 さとう」。こちらの名物は、オープンから51年間愛され続ける「丸メンチカツ」350円。あふれ出す肉汁を見たら買わずにはいられません。
厳選した国産牛だけ使い、2種類のパン粉をつけて揚げています。1日およそ5000個も売れるロングセラーグルメです。
「ここのはウマイ。あした食ってもウマイ。10〜15年は来ている。吉祥寺に来たらメンチを買う」
ロングセラーグルメは100年以上続く老舗食堂にも。外国人も食べに来る、唯一無二の名物グルメです。
お店があるのは東京・人形町。1912年に創業した「小春軒」は、113年もの歴史を持つ有名洋食店です。お店を切り盛りするのは4代目店主の小島祐二さん(60)と息子の祐太さん(30)です。
「私は親から仕事や生き様を学んだ。それが、初代から2代目、2代目から3代目、3代目から4代目につながっている。そのやり方を5代目につなげていきたい」
洋食メニューはおよそ20種類。ハンバーグは3日間かけて作る、酸味がきいた濃厚デミグラスソースが自慢です。
こちらは3月までの限定メニューの旬のカキを使ったバター焼き。「特製盛り合わせ」は、エビやコロッケなど、7種類の揚げ物などがテンコ盛りです。
この“100年食堂”には、創業当時から愛されてきたロングセラーグルメがあります。
「めちゃめちゃおいしい。胃袋をつかまれている」
10年通う常連
「こういうカツ丼は他にない」
そう、ロングセラーグルメは唯一無二の「カツ丼」。これぞ、113年の歴史を持つ「小春軒特製カツ丼」1500円。トンカツの上に目玉焼き。さらに野菜が散りばめられた、他にはないカツ丼です。このロングセラーグルメを求めて外国人の姿もありました。
「京都とパリに住んでいます」
フランス出身の男性は、仕事仲間に連れてきてもらいました。100年以上も前に生まれた下町グルメは、いまや、異国の人にも食べられるように。
カツ丼誕生のヒミツ
明治45年、唯一無二のカツ丼はここで生まれました。
「初代の種三郎さんが考えた」
初代店主の種三郎さんは、総理大臣の“お抱え料理人”を経験したアイデアマンでした。
彩り豊かな野菜はシチューの名残だったのです。トンカツには厳選した国産豚肉を使用。食べやすい一口大にカットして揚げています。
ここからが、このお店の真骨頂。デミグラスソースや割下、ブイヨンを合わせた“秘伝のソース”で材料を煮込むのです。まずは、下茹でしたジャガイモやニンジン、ピーマンや玉ネギを入れます。さらにトンカツを入れ、サクサク感を失わないように軽く煮込みます。どんぶりにトンカツを6個敷き詰めたら…その上に目玉焼きを乗せるのです。
聞けば、昔は卵が貴重品だったことから、丸々1個使っていることをアピールするため、目玉焼きにしたそう。
戦争などの影響で一時は途絶えたこともあるロングセラーグルメのカツ丼。家族が復活させてからは、味付けを時代に合わせてちょっと変えているそう。
今や海外にも知れ渡るようになっているというロングセラーグルメ。
「デミグラスソースを使っているから香りが普通のカツ丼ではない」
20年以上通う常連客
「ちょっと甘いソース。僕は好き。おいしい」
近くの会社に勤務
「寒い中待ったかいがありました、部署の人に喜んでもらってよかった」
「卵をつけるとちょっと違う」
「味が変わる」
かつて人形町で働いていた30年通う常連さんはこう話しました。
「(Q.(カツ丼を)食べに?)はい。昔からいただいているから、この味がおいしくて忘れられない」
スターが生んだ?豆腐めし
続いては、老舗おでん店のロングセラーグルメ。「とてもおいしい」と外国人も絶賛です。お店があるのは東京・日本橋。1923年に創業した「お多幸」。102年の歴史がある、おでん店です。
102年継ぎ足されてきたという、おでんのつゆ。カツオと昆布でダシをとり、砂糖やしょうゆなどで甘辛く味付けしています。一番人気はダイコン。あく抜きしてから煮込んでいるので、ダシが中まで染み込んでいます。トマトなど、一風変わったおでんだねもあります。
こちらは何だと思いますか?実はこれ、サメのすじなどをすりつぶして作った珍しいおでんだねなんです。この“100年おでん店”にも、ロングセラーグルメがありました。
「心に残るメニュー」
初来店
「東京で働くサラリーマンの“ソウルフード”と聞いて1回来てみたいと思っていた」
名物メニューをひと目見ようと外国人の姿も見えます。
これぞ、100年おでん店のロングセラーグルメ「とうめし」460円。ごはんの上に、ダシのしみ込んだ豆腐がまるごとのった豪快なひと品です。
「とうめし」のごはんは、しょうゆベースの“秘伝のタレ”で炊きあげています。木綿豆腐は、119年の歴史を誇る人形町の老舗から仕入れています。厳選した国産の大豆は香り高いと評判です。
シンガポールから来た女性は、日本人の友達に連れてきてもらいました。
女性は「とうめし」のやわらかさとダシのおいしさに感激していました。
こちらはオランダから来た夫婦です。
「おいしいです」
裏メニューが名物に
長きにわたり愛されてきたロングセラーグルメ「とうめし」。誕生したキッカケは?
穂坂幸信さん
「昔、嵐寛寿郎とか歌舞伎役者が飲んだ後に裏メニューで食べていた」
鞍馬天狗で有名な嵐寛寿郎も食べていたんですね。そんな常連が“シメ”として、ご飯の上におでんの豆腐を乗せたのが誕生のキッカケだそう。それを通常メニューに加えたところ名物に。ロングセラーグルメに成長したのです。
クセになるチャーハン
老舗中華料理店にもロングセラーグルメがありました。ちょっと変わったチャーハンです。
東京・渋谷にある「兆楽」は、昭和30年代に創業した“町中華”の人気店です。60年以上にわたり愛されてきました。
チャーハンがついた「広東麺」のセット。エビや豚肉など、7種類の具材がたっぷり。「エビと玉子のチリソース炒め」も人気メニュー。どれもコスパが高いと評判です。この町中華にもロングセラーグルメがあります。
「うまい」
「すごくクセになる。また食べたくなるような味」
それは誰もが頼まずにはいられない名物メニュー。これぞ、ロングセラーグルメ「ルースチャーハン」950円。チャーハンの上に、ピーマン抜きのチンジャオロースがかかった名物です。
豚肉は卵白などで下味をつけた国産の豚もも肉を使用。タケノコと一緒に揚げます。味の決め手は“特製あん”。しょうゆ、砂糖、オイスターソースを配合。そこにラーメンのスープを合わせることで、コクのある“あん”に仕上げています。
平日でも1日150食ほどでる名物チャーハン。こちらの家族は、栃木県からわざわざ来たそう。
「付き合っている時に来て、結婚して、やっとこういうお店に子どもを連れて来られる年齢になった。食べさせたかったのでよかった」
ベトナムから来たイギリス人カップルは次のように話しました。
「本当においしいよね。僕らはベトナムに住んでいるんだけど、ベトナムのしょうゆと日本のしょうゆは少し違うみたい。味に深みがある」
「味が層のようになっていてとてもおいしい」
“ルース”シリーズ増加
このロングセラーグルメが誕生したのは30年ほど前だといいます。
「“まかない”のごはんとして作った」
素早く食べられるように、おかずとご飯を一緒にした“まかない”が好評だったためメニューに追加。ピーマンを抜いているのは価格を抑えるためだそう。
今では、細切り肉の“ルース”をかけたルースシリーズが増加。「ルース焼きそば」や「ルースラーメン」も登場。新たな名物になるかもしれません。
ロングセラーグルメはきょうもお客さんたちの胃袋をつかみ続けています。
(2026年1月20日放送分より)















