物価高で実質賃金のマイナスが続くなか、福利厚生を「第3の賃上げ」と捉えて充実させる動きが広がっています。コメの支給や有名ホテルで料理長を務めたシェフが作る絶品社食サービスなど、ユニークな福利厚生を導入する企業を取材しました。
田植え&稲刈り体験も
ウェブサイトの制作などを幅広く手掛ける会社「ファストコムホールディングス」。社長自ら社員に手渡したのは、提携先の農家で作られたコメです。
この会社では、福利厚生を充実させて実質的な手取りを増やす「第3の賃上げ」として、月に1回従業員に3キロのコメを配布しています。
「うちは5歳と3歳の子がいて、毎日コメが必須になるので、すごくありがたいと思う。入社する前はスーパーで全くコメがないみたいな時があって。ここに入ってから、そういったこともないし、両親が足りない時にあげることもあるので、すごく喜ばれる」
「この会社に入るまでコメを福利厚生でもらえるというのは聞いたことなくて。一人暮らしをしていて、他の生活費も払わないといけないなかで、毎日食べるコメをいただけるのは、すごくありがたいと思っている」
社員も提携先の農家を訪れて、田植えや稲刈りを手伝う研修を行っています。
ウェブサイト制作とは縁遠いように思える研修ですが、農作物に焦点を当てて、福利厚生を充実させている狙いとは?小林栄治社長に聞きました。
キッチンない会社で実現
食を通じて「第3の賃上げ」を行っている企業は、他にもあります。
おいしそうな「サバの味噌煮」に「牛肉とジャガイモの黒こしょう炒め」。さらに小鉢が2つと、ご飯、みそ汁が付いたランチ。社員食堂のメニューで、650円で食べることができます。
他にも「シェフのアレンジ牛丼」や魚と肉が両方食べられる定食などが日替わりで提供され、クリスマスの日にはリースのデザインがあしらわれたハンバーグまで!華やかなメニューが並びますが、社内に調理する厨房(ちゅうぼう)は見当たりません。
実は、この社食はセントラルキッチンで1日4000食ほどをまとめて調理した後に、導入先の企業に運び、提供されています。
塩田美花さん
「キッチンレス社食を利用することで、本来であれば社食を提供するのにまずキッチン設備をつくって、費用としては数千万円ほどかかるが、そういった費用がなく持ってきていただけて、温かい食事をとれるというところに、まずはコスト面のカットがメリットとしてある」
利用した社員の支払いもタブレットで完結するため、一般的な社員食堂の10分の1ほどの初期費用で導入できる点が魅力です。
会社周辺でランチを食べた場合、1000円を超えることも多いなか、650円でバランスの良い食事がとれるこの社食。社員からはこんな声が聞かれました。
有名シェフの絶品社食
番組は社食を作っているセントラルキッチンを訪ねてみました。
そこでは、たくさんの社食を用意するため、テキパキと調理を進めるスタッフの姿がありました。
現在、契約した15カ所に向けて「キッチンレス社食」を提供している会社「ボンディッシュ」。コスパの良さはもちろんのこと、松田康平総料理長はメニューにも強いこだわりを持っているといいます。
かつてホテルニューオータニで料理長を務めていた松田さん。見た目も華やかな社食が提供されています。
「たまに“何とかシェフの自慢の一品”とかあると必ず食べる」
松田さんの手にかかると、ハンバーグ定食もこの通り!ハンバーグの上には番組ロゴが輝いています。
(2026年1月28日放送分より)







