アメリカとイランの停戦期限が日本時間23日に迫る中、トランプ大統領は停戦を延長すると表明しました。
その一方で、原油高の影響で建築資材が不足して、マイホームが建てられないなど、住宅業界にも影響が広がってきています。
副大統領のパキスタン行き延期
「アメリカ側から相反するメッセージや矛盾した反応、さらには受け入れがたい行動がみられるためだ」
「アメリカは『海上封鎖は実施しないが、交渉に応じてほしい』と伝えてきた。しかし我々は、これを受け入れなかった」
イギリスのメディア「テレグラフ」は、革命防衛隊がイランの港の封鎖をアメリカが解除するまで、トランプ氏との交渉をボイコットするようイラン高官に圧力をかけていると報じています。
アメリカ代表団を率いるバンス副大統領は、21日朝にもパキスタンに向かう予定だと報じられていましたが、ニューヨーク・タイムズによると、アメリカの交渉案にイランが応じなかったため延期されたということです。
そんな中、日本時間22日午前5時すぎ、トランプ大統領は自身のSNSに投稿。
「イラン政府が深刻な分裂状態にあることは予想通り。軍に対し、封鎖を継続し、その他すべての面で準備態勢を維持するよう指示した。協議が何らかの形で終結するまで停戦を延長する」
仲介国・パキスタンからの要請を受けて、イランとの停戦を延長すると表明。停戦の期限は区切っていません。
これにイラン側は、次のように述べています。
「トランプ大統領による停戦延長は意味をなさない。敗北しつつある側が条件を押し付けることなどできない。封鎖の継続は爆撃と何ら変わりなく、これに対して軍事的な対応で臨まなければならない。さらに、トランプの停戦延長は、奇襲攻撃のための時間稼ぎという策略に他ならない。イランが主導権を握る時が来た」
停戦期間中に武器工場再建
イランの革命防衛隊は19日、地下施設とみられる場所で保管されるミサイルやドローンの映像を公開。
停戦期間のこの2週間、急ピッチで武器工場の再建を進めたといいます。
延々と続く通路に、大量のミサイルやドローンがありました。
そして、顔をモザイクで隠した作業員がミサイルや無人機(ドローン)を製造する様子が映し出されています。
革命防衛隊航空宇宙軍のマジード・ムーサヴィー司令官は、こう話します。
アメリカの攻撃に備えるイラン。
ニューヨーク・タイムズ(18日)によると、停戦時イランのミサイル発射装置の数は、戦争前の半数ほどに減っていましたが、停戦直後の数日間で、洞窟などの中に埋設されていた約100基の発射装置を掘り起こし、6割ほどまで回復した可能性があると報道。
またドローンも、戦闘開始前の4割程度は残っているとされています。
20日、イランの国営メディア・IRNAは、アメリカ軍などに破壊された鉄道橋について「40時間足らずで再建された」とも報じています。
トランプ氏の誤算とは?
イランのガリバフ国会議長は21日、自身のSNSに、次のような投稿をしています。
一方、アメリカのトランプ大統領は、SNSに次のように投稿しました。
和平協議が進まない中、海峡封鎖を続けているアメリカ。今、指摘されているのが、トランプ大統領の「誤算」です。
杉田弘毅さん
「(イランが)ホルムズ海峡の中のペルシャ湾から出てくる石油と天然ガスを人質にとって、トランプ大統領を揺さぶるということ。ここまでの行為に出るというふうには、トランプ大統領は予想しなかったと思います」
ニューヨーク・タイムズ(18日)は、イランがホルムズ海峡を再封鎖した現状について、米国の軍事作戦は戦闘開始前には開いていたホルムズ海峡の再開放が中心的な目標になっていると指摘し、イランに主導権を握られていると分析。
「トランプ大統領の今回の戦争の最大の誤算だと思うんですけれども、アメリカが攻撃しても大きな報復・反撃をしてこないというような読みがあったと思うんですね。(現在)実質的な権力を握っているのは革命防衛隊ですので、引き下がるような組織・国家ではなくなっている。革命防衛隊が前面に出てきたということである以上は、なかなかアメリカとの和解というのは難しいんだろうなと思います」
夢のマイホームが白紙契約に?
ホルムズ海峡を巡る情勢が依然として不透明な中、住宅業界ではすでに深刻な影響が出始めています。
Aさん(30代)
「建設予定地がこちらになります。7月から着工する予定になっております」
大阪府内で、7月に新築の戸建てを着工する予定のAさん。取り出したのは「完成予想図」です。
手に取った完成予想図には、周りを芝生に囲まれ、真っ白な壁が特徴的な新居が描かれていました。
閑静な住宅街の一角で、今はまだ更地となっているこの土地にも、強いこだわりがあったといいます。
やっと見つけた理想の土地に“夢のマイホーム”を…そう思っていた矢先。
状況が一変したのは、今月に入ってからだといいます。
石油由来のものが多い建築資材。イラン情勢を受け、一部品薄になっているものもあるといいます。
着工を目前にして、Aさんの元にも建築資材の入手が困難だと連絡があったといいます。
このまま7月に着工しても柱は建ちますが、資材不足でそれ以上の工事が進められない可能性があるといいます。
今の状況が続くと完成のめどが立たないため、工務店からは“契約を白紙に”という提案もあったといいますが…。
工務店と話し合いを続けているAさん。現在は別の解決策も含め対応を検討中だといいます。さらに他にも心配なことがあるといいます。
すでに一部支払いを済ませ、“後戻りしにくい”状況だというAさん。工期がどれくらい延びるのか?追加費用は発生するのか?先が見通せないことに不安を感じているといいます。
念願のマイホームを目前にして起きたまさかの事態。一方で、諦めきれない思いも。
外壁リフォーム 現場に異変
住宅業界に押し寄せる資材不足の波。外壁リフォームの現場を訪れると…。
「シンナーはもう全部売り切れていました。ホームセンターの棚からシンナーは消えていました」
外壁塗装に欠かせない塗装用シンナーが、一時的に品薄になっているといいます。
こちらの塗装業者では、当面の現場で必要な分は確保できているといいますが、シンナー以外にも品薄になっているものもあるといいます。
塗装業者の話によると、養生材など現場で使用する約8割の消耗品が石油由来の製品だといいます。
経済産業省は、13日付でシンナーの製造事業者などに対し、原料調達に課題があることを理由に生産を抑えず、国や関係事業者に相談してほしいと要請しました。
値上げ通知…工務店の嘆き
内装の現場からは、資材の“値上がり”について切実な声が…。
「今、どんどんどんどん値上がりの通知が来ているので、職人さんたち(みんな)参っちゃっているんじゃないかな」
ここ数週間で建築資材の値上がりの通知が次から次へと届き、戸惑っているといいます。
家の中の至る所に張り巡らす電線は、値上げされると大きな負担になるといいます。他にも…。
“修繕”にもWショック
影響は、マンションの修繕にも及んでいます。
酒井智明氏
「修繕工事の90%くらいは石油由来なので、打撃は大きいですね」
案内してもらったのは、都内にある築45年のマンション。6月には、大規模修繕を予定しているといいます。
修繕工事の現場でも“値上がり”と“品薄”のダブル・ショックを受けているといいます。
浸水を防ぐウレタン防水材ですが50〜70%値上がりしていて、確保するのも難しくなっているといいます。
資材の値上げや品不足によって修繕を行うことができない影響について。
こちらのマンションでは、必要な資材が確保されていて予定通り修繕を行えるといいますが、今後、修繕ができないマンションが出てくる可能性もあるといいます。
(2026年4月22日放送分より)
























