今、混雑を緩和するファストパスが注目されています。
飲食店や病院などでのファストパスの利用の広がりについても、見ていきます。
■京都で宿泊税 大幅引き上げ 市バスの二重価格検討も
オーバーツーリズムが深刻な問題になっている京都市では、3月1日から『宿泊税』を大幅に引き上げました。
1人1泊5万円以上の部屋の宿泊税は、これまで1000円でしたが、4倍の4000円に、1人1泊10万円以上の部屋の宿泊税は、これまで1000円でしたが、10倍の1万円になりました。
京都市は、引き上げた宿泊税は、観光マナーの啓発や文化財補助制度の充実などに充てるとしています。
さらに、京都市は、全国で初となる市バス運賃の”二重価格”の導入を検討しています。
現在、一律230円の区間を、京都市民は200円に値下げ、市民以外は350円〜400円に値上げする方針です。
京都市は、2027年度中の導入を目指していて、マイナンバーカードとひもづけた交通系ICカードの利用を想定しています。
こうした”二重価格”の導入による増収は、市民への割引の原資、運転手不足を解消するための人件費、高騰する燃料費の補填などに使うということです。
「観光客の受け入れが、市民にとってもプラスがあるということを実感していただきたい」としています。
■待ち時間 病院、役所、飲食店 何分まで我慢できる?
混雑ということで、どれぐらい待ち時間を我慢できるか聞きました。
「行列は嫌いだから、少しでも列があったら諦める」
「飲食店は、30分待つなら、 他の似たようなお店を探す」
何分待たされたら、イライラするのでしょうか。
病院は30分、役所は15分、コンビニのレジは3分、電話の保留は1分で限界という人が最も多いということです。
飲食店の行列は、何分まで並べるかという調査では、1時間未満が88%でした。
■病院やラーメン店でファストパス 導入して変化は?
今、待ち時間を短縮する、ファストパスの利用が広がっています。
『ファストパス』は、手数料を支払うことで、行列に並ばずに優先的に案内してもらえる仕組みです。
『ファストパス』は、テーマパークでも導入されています。
東京ディズニーリゾートでは、2022年から、『ディズニー・プレミアアクセス』という、アトラクションやショーなどを時間指定で予約し、 短い待ち時間で体験できる有料サービスを始めました。
価格は、1つにつき、1500〜2500円です。
さらに、他の業界でも拡大しています。
都内の診療所です。
2025年から、事前予約の際に追加料金を支払うことで、優先的に診察を受けることが可能となりました。
追加料金は、500円です。
ファストパスの利用でどのぐらい時間短縮できるのでしょうか。
ファストパスで診察を予約したAさんと、事前予約なしで一般診察を受けたBさんを比べます。
2人とも診療所に到着したのは、午後3時半。
診察が始まったのが、Aさんは午後3時50分、Bさんは午後4時28分で、約40分の差ができました。
「急な患者さんはもちろん優先する。これまで色々工夫しても待ち時間が長くなってしまい、患者さんが待ち時間を読めない状況に、じくじたる思いがあった。どうしても急ぎたい方への時間短縮案として、ご提案している」と話しています。
続いて、飲食店でのファストパスです。
1、『その場で行列スキップ』
お店に行って行列が出来ていた場合、店頭にある二次元コードを読み取り、ファストパスを購入すると、行列を回避して、優先的に入店できます。
飲食店のファストパス、2つ目は『事前予約』。
ミシュランガイド東京に7年連続掲載されている、中華そば『銀座 八五』では、午前中は先着順ですが、正午から午後4時までは、500円のファストパスを事前購入した人のみ入店できます。
ファストパスは30分ごとに時間が区切られて、毎週土曜日の朝9時に翌週分が販売されています。
こちらのお店が、ファストパスを導入した背景です。
過去は、全て先着順にしていましたが、大行列が常態化し、最大6時間待ちとなったこともありました。
近年の記録的猛暑が続く中で、夏場に並ぶ客の体調を懸念し、ファストパスを導入したということです。
ファストパスを導入したことで、行列の整理や近隣の方へ迷惑をかけることがなくなりました。
さらに、利用客の人数分のパス購入代が新たな売り上げになり、原材料が高騰している現在も、値上げせずに営業できている、ということです。
■通常行列の客「一生入れない」文句も 不公平感どうする?
ファストパスによる、今後の懸念です。
実際に、都内の飲食店でファストパスを500円で販売すると、購入する人が続出しました。
それにより、通常の行列とファストパスの行列の2つの行列が発生して、通常の行列に並んでいたお客さんから、「ふざけるな!一生入れないだろ」とクレームが出たということです。
明治大学の飯田泰之教授も体験しました。
事前にファストパスを購入しましたが、実際、現地を訪れると、時間帯や天候によっては、行列がないこともあったということです。
ファストパス拡大の懸念です。
今後、ファストパスの拡大、価格の上昇により、地元客と観光客、また、富裕層とそれ以外の層の間で不公平が拡大する可能性があります。
「ファストパスは、不平等を広げる側面があるが、時間と費用の選択肢を増やし、全員が一律に値上げされる状況を避けるための仕組み」なのでは、ということです。
(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年4月28日放送分より)














