通常、立ち入り禁止となっているエリアを巡るツアーが今、人気です。高さ300メートルから望む絶景ツアーや、オリンピック会場の裏側が見られるツアーもあります。
スリル満点裏側ツアー
「ちょっと憧れのツアーなので、行ってみたいなと思ってきました」
「AIに聞いて、検索してたらここがヒットしたんだ。このツアーのために、神戸での宿泊数を延長しました」
外国人が滞在日数を増やしてまで訪れたい「行けない所ツアー」とは?
「じゃあ、いよいよこれからね、特別な所に行きます。まず絶対に手袋してください。手袋ね」
手袋にヘルメットと厳重な装備で向かった先は。
「迫力」
「ちょっとだけ怖い」
神戸市と淡路島をつなぐ、明石海峡大橋です。1969年、建設計画が立ち上がった当初は、強風や速い潮流、軟弱な地盤などから「実現不可能」とまで言われていましたが、何度も調査や実験を重ね、1986年に起工。
そして計画開始から約29年。長い年月をかけ、1998年に完成しました。
日本の技術力を結集し建造した世界最大級のつり橋は、全長3911メートル。2022年まで、世界一の長さを誇っていました。
海上300メートルの絶景
その橋でツアー客が見られるのが、網目状の床の下に透ける、スリル満点の景色。眼下には明石海峡が広がります。
ツアー客がいるのは、自動車道の真下にある管理用通路で、普段は橋の保守・点検の時にのみ使われている立ち入り禁止の場所。
「すごいですね。高さが。でも気持ちいいですよ」
ツアーをガイドするのは、実際に橋の点検を担当してきた井坂寿夫さんです。
「この明石海峡大橋、200年先まで使えるように点検をしております」
人が目視で点検を行うだけでなく、AIやドローンも活用し、維持管理に努めているといいます。橋の内部には。
交通の面だけでなく、淡路島のライフラインを支えるところも見ることができます。
ツアー客は潮風を受けながら、約15分の海上散歩を楽しみます。
いよいよ、エレベーターに乗り向かった先がツアー最大の見どころ、主塔の塔頂。高さは約300メートルで、東京タワーとほぼ同じ高さ。もちろん、ここも立ち入り禁止エリアです。
ツアー客の目の前に広がったのは息をのむような大パノラマ!眼下に青く広がるのは、明石海峡です。そして、神戸の街並みや自然豊かな淡路島を堪能することができます。
「すごいです、すごい景色です」
「思ってたより、バーッと360度見える」
「高いっすね。ちょっと苦手なんですけど、高い所。でも、のぞいちゃいますね、ちょっと怖いですけど」
参加者も足がすくむほどの高さ。それ以上に驚愕(きょうがく)したのが。
「私も調査とかなんとかで歩いていますけど、ケーブルの上歩くんですね」
明石海峡大橋では、橋を支えるケーブルの点検作業を目視で行っているといいます。
約3時間、ツアーを楽しんだ参加者はこのように話します。
「圧巻ですね淡路島。初めての経験なんで非常に感動しています」
スポーツ聖地VIPエリア
続いての行けない所ツアー。参加者にどこから来たか尋ねると…。
「きょうは愛知県から」
「大阪から来たんですよ」
全国津々浦々から集まったツアー客。その目的が。
「皆様こんにちは。ようこそMUFGスタジアムツアーへ」
今年からMUFGスタジアムと名称を変えたこの場所で行われていたのは、通常入れないエリアに入れる特別なツアーです。
スタジアムの特徴を聞きながら、参加者が向かったのは。
「このお部屋、貴賓室が国立競技場の中においては一番の最上位の部屋となっています」
東京オリンピックの開会式で天皇陛下が利用した「貴賓室」です。
主に要人が利用するこの部屋は、日本の伝統的な建築手法の一つ“船底天井”や巨大な一枚の越前和紙を使用して作られた壁。書道家・青柳美扇さんの作品など、日本らしい装飾が施されています。
「日本らしくて、内装もきれいで美しいなと思ってます」
「東京2020大会時におきましては、この外で、テラスで開会式があったんです。天皇陛下、そしてIOCのバッハ会長、それぞれ皆さんがこちらに出て、開会式をされたという場所でございます」
テラスでは、要人たちの気分を味わう参加者の姿も。
「ちょっと手振ってみる?」
「誰に向かって?」
「どうも〜」
高速トラックで夢体験
思い思いに貴賓室を堪能したツアー客。次に案内されたのは、なぜか駐車場です。
「あちらがサインウォールです。最初に見られるのが世界のメダリストです」
壁に書かれていたのは、去年行われた世界陸上に出場したトップアスリートのサイン。男子4×100メートルの日本チームのメンバーや、棒高跳びで世界記録を樹立したデュプランティス選手のサインが並びます。
そして、いよいよこのツアーの目玉へ!
選手入場口を抜け、フィールドへ。フィールドからの光景は、観客席からでは到底味わえない選手の目線。さらに、見た目だけでなく選手が走るトラックにも足を踏み入れます。
「やっぱり、弾力っていうんですかね、走りやすいのかなって。あとスパイクの痕、これはさすがにテレビ画面越しではなかなか見られない」
オリンピックの陸上トラックを数々手掛けるイタリアのモンド社が作った、反発力が強い高速トラック。
陸上選手気分でフィールドを爆走する参加者。
特別な体験を思いきり楽しんだツアー客はこのように話します。
(2026年4月29日放送分より)













