バイオリンに、使い古したランドセル。これらはすべて、鉄道会社が遺失物として拾得したものの、持ち主が現れなかったため販売されている物だ。物価高の中、こうした販売イベントが人気を集めているという。
以外な掘り出し物も
子ども用ヘルメットにギター、さらには、使い古したランドセルまで。これらはすべて忘れ物。
保管期限の切れた電車の忘れ物や、落とし物が販売されているイベント「鉄道忘れ物 掘り出し市」。全国各地で開催されていて、人気を集めている。
「(忘れ物市)良いですね。安いし(傘が)300円だって」
通常2万円台で売られているイヤホンが1万3800円。杖が50円と、格安で売られている。
掘り出し物を探しに多くの人がイベントに訪れる。老若男女問わず人気のイベント。忘れ物が販売されるまでの驚きの裏側を取材した。
「鉄道忘れ物 掘り出し市」を運営する「ラ・ボーテ」。店に行ってみると、店内に山積みになっているのはすべて忘れ物だという。
「(扱う数は)数万点になっちゃう。正確に数えられない」
「ラ・ボーテ」は中古品を売るための資格を持つ会社で、20年近く鉄道会社から忘れ物を買い取り、販売している。
この日、鉄道会社からトラックで忘れ物が運ばれてきた。傘1790本と大量の段ボール箱。中を開けてみると…。
さらに、掘り出し物も。
一方で…。
「(Q.保冷剤は忘れ物なんですか?)輪ゴムから安全ピン1つでも、届けられたら遺失物」
傘は手作業で修理
箱の中身は開けてみるまで分からない。そのため「販売できるもの」と「廃棄するもの」は仕分け作業をしなくてはいけない。
それだけではない。大量に届いた傘には文字が書かれたタグが付けられている。例えば「穴」と書かれている傘は?
さらに「つゆ」と書かれた傘も。
どう直すのかというと、売り物にならない傘から集めた「つゆ先」から合うものを見つける。それを手作業で縫い付けて完成だ。修理やクリーニングといった地道な作業を経て、販売に至る。
「使えるものはなるべく使っていただきましょう」と語る上田さん。自身がした忘れ物の経験から、電車の忘れ物を売り始めたのだという。
忘れたら終わりではなく、再び使ってもらいたいという上田さんの熱い思いで開催されている「鉄道忘れ物 掘り出し市」。
「眼鏡の上からかけられるものが見つかった」
誰かの忘れ物が別の誰かのものに。「鉄道忘れ物 掘り出し市」から新たな思い出が始まる。
(2026年5月19日放送分より)







