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2026年5月26日 07:43

お土産の定番「うなぎパイ」誕生65年 こだわる手作りの味 技術と伝統つなぐ女性職人

お土産の定番「うなぎパイ」誕生65年 こだわる手作りの味 技術と伝統つなぐ女性職人
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 お土産として定番の「うなぎパイ」が発売から今年で65年。技術が進歩した今となっても、機械だけでなく職人の手作業を大事にしているという。そうした伝統を守り、次世代へつなぐ女性職人を取材した。

誕生からこだわる手作りの味

 サクサク食感が特徴の静岡県浜松市の銘菓、春華堂のうなぎパイ。JR浜松駅のお土産ランキングでは、常にトップをキープしてきた。

愛知県から来た人
「机の上に置いておいたら、すぐになくなる。みんな好きだから」
出張で浜松に来た人
「やっぱりソウルフード。家族に買って帰ろうかなと思って買いました」

 1961年に誕生して以来、うなぎパイには変わらない製造過程があるという。それが、修行を積んだうなぎパイ職人の生地作りだ。

1日20万本分を手作業で伸ばしている
1日20万本分を手作業で伸ばしている

 手で生地をこね、めん棒で伸ばす作業だが、その数なんと1日20万本分!年間およそ8000万本分を手作業で伸ばしているのだ。

 うなぎパイ職人の清瀧貴之さん(54)によると、一人前の職人になるには、長年の修行が必要だという。

「(めん棒が手にあたり)最初は血だらけになります。それがどんどん固くなってきて、たこになって、痛くなくなる」

 身体に負担がかかっても、手作りにこだわる理由がある。

「あそこまでの層は機械にはできない」

 パイの生地は、およそ9000層。機械で生地を折るとばらつきが出るため、一つ一つ重ねていく。この手法がサクサク食感を生み出す秘訣だ。

 うなぎパイ作りは手首や腰に大きな負担が伴う重労働のため、暗黙のうちに「男性の仕事」とされてきたが、近年、初の女性職人が誕生した。

初のうなぎパイ女性職人 清野麻由美さん
初のうなぎパイ女性職人 清野麻由美さん
清野麻由美さん
「必要な筋肉をつけるために、プロテインを飲んだりストレッチをする」
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伝統を守る 初の女性職人

 清瀧さんの元に3年前、弟子として入ってきたのが、初の女性職人・清野麻由美さん。職人への憧れと地元の名物を作る一員になりたいという想いから、うなぎパイ職人の道に飛び込んだが…。

「最初は本当に体中が痛くて痛くて、寝て起きても痛い。回復する間がない」

 厳しい修行にも「職人になる!」という強い気持ちで頑張ってきた。

「自分に負けたくない」
「自分に負けたくない」
「自分に負けたくない。職人の皆さんができているんだから、私にもできるはずだと思いながら、自分を鼓舞してやっていて、きれいな製品や焼き上がりもきれいな状態を出したい気持ちがある」

 さらに、重労働に負けない体づくりに取り組んできたという。

「筋肉が見えるようになって腹筋も割れて、腕がもりもりして恥ずかしくて、ノースリーブが着られなくなった」

 そうした清野さんの頑張る姿は、周囲も変えていったという。

うなぎパイ職人の清瀧貴之さん
うなぎパイ職人の清瀧貴之さん
清瀧さん
「女性が入ったことが結構大きくて。清野さんが入ったことにより、教え方がやさしくなったことを自分も感じている」

 地元の銘菓を守るため、試行錯誤しながら、師匠から弟子へと受け継がれている職人魂。今年の春には、2人目の女性職人が誕生した。

 初代女性職人として、二代目・三代目の女性職人育成にも期待がかかる清野さんの今後の目標は…。

清野さんの今後の目標は…
清野さんの今後の目標は…
「一日でも長くうなぎパイを作ることに携われるよう、健康に気を付けて続けていく」
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新幹線開通に合わせた戦略

 1日におよそ20万本作られるといううなぎパイ。今では百貨店など、東京などでも購入できるようになったが、ここまで認知度が上がった背景には、お土産として売ることへのこだわりがあったようだ。

インフラ整備から広がった「うなぎパイ」
インフラ整備から広がった「うなぎパイ」

 春華堂がうなぎパイを発売したのは1961年。その後、1964年に東海道新幹線、1969年には東名高速道路が全線開通した。

 これにより浜松を通る東京〜大阪間の人の流れが爆発的に増加した。新幹線や高速道路を使えば、うなぎパイを東京や大阪でも、常に大量販売することも物理的には可能となる。

 しかし、春華堂は、あえて販売エリアを「東海地方を中心に限定」するという戦略をとった。

お土産としてのリマインダー効果
お土産としてのリマインダー効果

 販売地域を限定したことで、出張で訪れた人や観光客が新幹線のホームや高速のサービスエリアで「浜松を通るから、うなぎパイを買わなきゃ」と思い出すリマインダーの役割を果たすようになったという。

 その結果として、インフラによって市場が全国に広がったにもかかわらず、主導権を大都市に渡さず、地元に利益が落ちる仕組みを作り上げたということだ。

(2026年5月25日放送分より)

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