経済

モーニングショー

2026年5月29日 16:00

焼き肉店 倒産最多も奮闘 “進化系”町焼肉 随所に個性 独自メニューで差別化も

焼き肉店 倒産最多も奮闘 “進化系”町焼肉  随所に個性 独自メニューで差別化も
広告
3

焼肉店の倒産件数が、2年連続で過去最多を更新しました。

なぜ焼肉店の経営が厳しくなっているのか、100日連続で焼肉を食べ歩いたことがある焼肉のスペシャリストに聞いていきます。

そして、苦境に立ち向かう人気の大衆焼肉店『町焼肉』についても見ていきます。

■焼き肉店 倒産過去最多 輸入牛肉高騰 光熱費&人件費増も

焼肉店の倒産が過去最多となりました。

過去10年間の倒産件数を見てみると、2020年からのコロナ禍では倒産件数が10件台でしたが、2024年度は50件、2025年度は57件と2年連続で過去最多となりました。

倒産した57件のうち約9割が小・零細店舗です。

倒産の理由の一つに、輸入肉の価格上昇があります。

エサ代や輸送費の上昇に加えて、円安の影響で、アメリカ産牛肉の1キロあたりの卸売価格は、2025年4月と2026年4月を比べると、
肩ロースが1698円から2258円と33%上昇
ハラミが2847円から3563円と25%上昇
タンが2576円から3071円と19%上昇しました。

倒産の理由には、競争の激化もあります。

コロナ禍では、高い換気能力が強みとなり、焼肉店への来客数が増加したことで、大手チェーンを中心に参入が増加
しかしここ数年、コスト増や人材不足の影響で資金繰りに苦しむことに。
小・零細の焼肉店は苦戦を強いられることになりました。

SNSでは相次ぐ倒産や廃業に、
大好きだった店が廃業した。良い肉を出す店だったし、大将もまだまだやれそうだったから残念」
いつも行く焼肉店が廃業してしまった。金銭的問題なら値上げしてでも続けて欲しかった」という声があがっています。
のべ1万5000軒の飲食店を食べ歩き、100日連続で焼肉を食べる『100日焼肉生活』を2度達成している、焼肉のスペシャリストでグルメプレゼンターのはっしーさんです。
「小・零細店舗は自分の店の強みを認識し、差別化することがより求められる時代になった」

焼肉業界が苦境の中、営業を続けるお店に内情を聞きました。

東京・葛飾区にある焼肉レストラン雪月花では、
電気代が、2019年度は約160万円でしたが、2025年度は、約180万円に。
ガス代も、約41万円から、約48万円に増えました。

さらにアルバイトの平均時給は1150円でしたが、現在は1400円まで上がっています。

店はコストカットのため、赤字になっていた平日のランチ営業を停止したり、営業前は節電を行ったりしています。   

しかし、3月には値上げを行い、
上ハラミを3800円から4200円に。
カルビを1580円から1780円に。
テチャンを1200円から1300円にしました。

お店の代表の盧さんは、
「価値ある店づくりをするためにも、店をリニューアルする7月に再び値上げを行う予定」だと話しています。
広告

■うまい町焼肉 肉プロ推薦“ここがすごい”焼肉最前線

焼肉業界が苦境の一方で、人気となっている『町焼肉』のお店もあります。

町焼肉とは、大手チェーンではなく、地域に根差した気軽に立ち寄れる大衆焼肉店です。

グルメプレゼンターのはっしーさんです。
4大要素で個性を出す町焼肉が人気

町焼肉の4大要素、1つめは、肉質です。

東京・目黒区の『焼肉 関本恭平』では、人気精肉卸『ヤザワミート』が育てる『矢澤牛』を主に使用。
きめ細やかな肉質に、味の濃さ、脂の甘みの三拍子揃ったお肉で、お店のおすすめは『黒毛和牛リブロース』1人前2990円(税抜き)だということです。

2つ目の要素は、肉のカット方法です。

東京・豊島区の『焼肉ウルフ池袋本店』では、表裏の向きが違うじゃばらカットとなっていて、タレと香りの絡みが良いとはっしーさんオススメです。

看板商品は、『元祖おとしダレ ウルフCUTハラミバー』で、1人前1980円(税込み)となっています。

3つ目の要素は、焼き台です。

渋谷などにお店を構える『ホルモン千葉』では、鉄板を斜めに設置
溢れ出た肉汁とタレの“循環食べ” ができる独自のスタイルが特徴。
一番人気は『ホルモン』で、1人前880円(税込み)です。

4つ目の要素は、『タレ』です。

東京・台東区の『鳶牛 肉衛門』では、看板商品『本日の大判焼き』が人気で、こだわりの手作りタレに肉をくぐらせ、最後に山椒を振って提供します。
1枚生卵付きで2700円(税込み)です。

さらに差別化を図っている町焼肉店があります。

サイドメニューに注力しているのは、横浜などにお店を構えている『松翔苑』です。
焼き台の上に鉄鍋を置いて作る『崩しハンバーグ』が人気
1人前600円(税込み)。
ただし、コース料理のオプションとして提供しています。

部位で差別化しているのは、東京・中央区の『月島焼肉 牛タン処 兎月』です。
“牛タン”メニューだけで20種類以上を用意
看板商品は『タン焼きすき』1人前1980円(税込み)です。

深夜に特化した店があります。

札幌市の『焼肉リゾート ハワイ』です。
午後10時〜午前7時までの『深夜営業』のみ
お店のおすすめは『ハワイアンカルビ』1人前2000円(税抜き)です。

広告

■焼き肉業界“第4の肉”ひつじに注目 人気沸騰のワケ

今、焼肉業界に新たな風を吹かせている“第4の肉”。
それが『羊肉』です。
鉄分ビタミンB12などの栄養素を多く含んでいて、特に女性から人気があります。
『羊肉』には『ラム』と『マトン』の2種類があり、生後1年未満の子羊を『ラム』、2年以上の大人の羊を『マトン』と呼んで区別します。

日本で流通している『羊の肉』。
実は99.5%が外国からの輸入で、その多くがオーストラリア産となっています。
オーストラリアから日本への輸出量は、
2015年は、約1.1万トンでしたが、
2025年には、約1.7万トンまで増加しています。

『羊の肉』が焼肉業界から注目されている理由は、価格です。

牛ロース肉1キログラムの輸入価格が2507円に対し、
羊肉1キログラムの輸入価格は1741円と、牛肉より安く仕入れることができます。

羊の『ラム肉』を扱う焼肉店を取材しました。

東京・目黒区にある『焼肉だいごろう』です。
2年前のオープン時から、焼肉・ホルモンに加えて、生ラムのジンギスカンを提供しています。
お店の看板メニューは『生ラム盛り』です。

焼肉店から見た『ラム肉』の存在について、『焼肉だいごろう』の店主は、
「『和牛』と『ラム肉』の二本柱で営業しているが、客の95%が『ラム肉』を注文する。今の店が成り立っているのは『ラム肉』のおかげと言っても過言ではない」と話しています。

(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年5月29日放送分より)

広告