全国でクマなどの野生動物の被害が深刻化しています。そんな中、被害を逆手に取り、「町の財産」としてジビエで町おこしに取り組む自治体を取材しました。
「クマの串焼き」人気で完売
神奈川県秦野市の鶴巻温泉で、ジビエマルシェが開催されています。会場の外まで伸びる大行列!お目当ては「ツキノワグマの串焼き」です。
用意された50本は、開始からわずか1時間で完売するほど人気を集めました。
「これはクマですね。おいしいですよ」
「イノシシ肉の鉄板焼きですね。においがきついかなと思ってたけど、全然臭くなくておいしいです」
会場では、この他にも地元の店によるバラエティー豊かなジビエ料理が並びました。
「2020年から鶴巻温泉をジビエの食べられる町とテーマに町おこしを始めまして、(ジビエマルシェは)去年から始まったものです」
町おこし ジビエで費用減
山々に囲まれた自然豊かな神奈川県秦野市。シカやイノシシによる農作物への被害が年々増えていて、被害を防ぐため年間100頭から200頭を捕獲しています。
しかし、その処分にかかる手間や費用の負担が課題となっていました。
そこで秦野市は、近隣の市や町にある3カ所の食肉加工施設と契約。捕獲したシカやイノシシを振り分け、速やかに食肉として加工できる仕組みを整えました。
去年は捕獲したニホンジカ131頭、イノシシ27頭が食肉として処理され、合わせて4トンを超えるジビエが市場に流通しました。
食肉の卸売も手掛ける川上さんによりますと、販売量はこの5年間でおよそ3倍に増えたといいます。
通常、捕獲したシカやイノシシを動物霊園で焼却処分する場合、1頭あたりおよそ1万4000円かかり、その費用は市が負担しています。
対して食肉加工施設での処理費用は、1頭あたりおよそ3000円。焼却処分のおよそ4分の1に抑えられ、市の費用負担の軽減にもつながっています。
課題も 猟師の負担軽減へ
しかし、課題もあります。
猟師として63年間活動し、食肉加工施設も営む大館秀孝さん(85)はこう話します。
猟師の負担が軽減されれば、さらにジビエは普及すると川上さんは話します。
(2026年7月13日放送分より)






