特売などで大量に購入した野菜を冷凍し、無駄なく活用する節約レシピを紹介します。
トマトは丸ごと冷凍
教えてくれるのは“冷凍王子”こと、冷凍生活アドバイザーの西川剛史さんです。西川さんは冷凍食品会社で商品開発に携わった経験を生かし、冷凍の専門家として活躍。レシピ本も数多く出版しています。
まずは、傷みやすいトマト。冷凍する際のポイントは“丸ごと”です。
ヘタを取り除いて水洗いし、水気を切ってラップで包み、保存袋に入れます。冷凍庫で1日しっかり凍らせれば、保存がきくようになります。
「トマトって傷みやすいので、冷蔵庫でもすぐに柔らかくなって食べられなくなってしまうこともあるので、やっぱり冷凍することで保存がきくっていうのがメリットですね」
冷凍トマトに水を掛けると、皮が簡単にむけます。
冷凍した際にトマトの内側が膨張し、皮との間に隙ができるため、水が流れ込んできれいにむけるといいます。手間のかかる湯むきも必要ありません。
シャーベットに
皮をむいたトマトは、凍ったまま丸ごとすりおろします。
「凍ったまま、おろすことで、細胞レベルで細かくすることができるので、トマトのうま味をしっかり感じることができますね」
塩とオリーブオイルを加えて手早く混ぜれば、『トマトのすりおろしシャーベット』の完成です。1人前100円で、豚しゃぶにのせたり、冷製パスタにしたりするのもおすすめだといいます。
ミニトマトも丸ごと冷凍できます。皮をむかず、半解凍の状態でマリネにすると、1人前48円の『ミニトマトのフローズンマリネ』になります。
キュウリは塩もみで食感を
特売されることも多いキュウリは、水分が多く、冷凍すると食感が失われそうですが、塩もみしてから冷凍することで、シャキシャキした食感が残りやすくなります。
キュウリをスライスして塩もみすると、浸透圧によって細胞の外へ水分が出ます。冷凍時にできる氷の結晶が小さくなり、細胞が壊れにくくなるのです。保存袋に薄く平らに入れて冷凍すれば、使いたい分だけパキッと折って取り出せます。
冷凍したキュウリを使って作るのが、夏にぴったりの冷や汁です。2人前の材料は、キュウリ2本、ミョウガ2個、小ネギ4本、塩小さじ4分の1、ごはん適量、液みそ大さじ2、水200ミリリットルです。
小ネギとミョウガもそれぞれ冷凍しておきます。ミョウガは半分に切ってラップで包み、保存袋へ。薬味を別々に冷凍するだけでなく、小ネギなどと合わせた“冷凍薬味ミックス”にすれば、そばや冷ややっこにも使えます。
液みそと水を混ぜ、凍った野菜をごはんにのせて、みそ汁をたっぷり掛ければ完成です。野菜自体が凍っているため、氷を入れる必要がなく、味が薄まりません。
「冷たい!本当だ!きゅうりシャキシャキしてます!」
「冷汁っていうと氷を入れるんですけど、これはもう野菜が凍っているんで氷を使わなくていいんですね」
1人前の費用は82円です。
キュウリを1本丸ごと冷凍すると、漬物のようなポリポリした食感になるといいます。
冷凍モヤシで中華おかず
傷みやすいモヤシは、買ってきた日のうちに冷凍するのがポイントです。
「一番重要なポイントは、野菜全般そうなんですけど、特にモヤシはあの新鮮な時に冷凍するのが必要ですね」
洗浄済みとして販売されているモヤシは、袋から出してそのまま保存袋に入れるだけで冷凍できます。
この冷凍モヤシを使い、中華のおかず2品を作ります。1品目は「冷凍モヤシ焼売」です。凍ったモヤシを細かく砕き、事前に調味料と合わせた豚ひき肉に加えます。
材料は、モヤシ2分の1袋、豚ひき肉150グラム、片栗粉大さじ1、しょうゆ小さじ2、砂糖・酒・ごま油各小さじ1、おろしショウガ小さじ2分の1、塩・コショウ少々です。
よく混ぜて15等分し、丸めてから油を引いた加熱前のフライパンに並べます。一つひとつに皮をのせ、10分ほど蒸し焼きにすれば完成です。モヤシでかさ増しできるため、肉の量を減らせます。
2品で1人前ほぼ130円
2品目は「モヤシのうま塩とろみ炒め」です。カチコチに凍ったモヤシを加熱前のフライパンに入れ、食べやすく裂いたカニ風味かまぼこ4本と、顆粒(かりゅう)鶏ガラスープのもと小さじ1を加えて加熱します。
炒めるとモヤシから多くの水分が出ますが、この水分を調理に利用します。いったん加熱を止め、片栗粉と水を各小さじ2加えます。
「モヤシ自身のおいしさ、うまみも水分の方に出ているので、これを入れることで、それをとろみで閉じ込めているわけですね」
再び加熱し、とろみが付けば完成です。焼売と炒め物を合わせても、1人前ほぼ130円です。
西川さんによりますと、冷凍のコツは“低温”を保つことです。冷凍庫の中身を定位置に置き、扉の開け閉めを10秒以内にすることで、庫内の温度上昇を防ぎ、おいしさを保てるということです。
(2026年8月12日放送分より)

















