相次ぐ大雨で、住宅の浸水や車の水没が起きています。
被災者の方々に話を聞き、水害に備えるために、どんな保険に入っていればいいのか、保険料負担はどのくらいなのか、見ていきます。
■相次ぐ大雨 水害が深刻化 保険金の支払いも巨額に
8月中旬の千葉豪雨では、水没などで放置された車両が、一時、約2700台、住宅の床上・床下浸水の被害が3753棟でした。
8月下旬の富山、石川、福井での記録的大雨では、住宅の床上・床下浸水の被害は、3県合わせて、約1800棟でした。
大雨の年間の平均発生回数です。
1時間の降水量が8ミリ以上の猛烈な雨は、1976年から1985年の10年間と、2016年から2025年の10年間を比較すると、約1. 8倍に増加しています。
2025年8月6日から12日に発生した大雨での保険金の支払い額の合計は、約678億円になっています。
■住宅浸水 『水災補償』 実は加入率減少 リスクとコストは?
8月の千葉豪雨で床上浸水した、千葉県の八千代市にあるお宅です。
床上浸水90cmでした。
「停電した後、あっという間に浸水した。2階に運べる物は急いで運んだ」と話しています。
家財については、1階の浸水被害が多く、テレビ、冷蔵庫、タンス、衣服、寝具など、推計約420万円の被害です。
建物は、和室の畳はすべて処分。
1階のドアは、木が水で膨張して開け閉めできなくなったため、交換が必要になりました。
壁の断熱材も水に浸かり、交換が必要です。
見積もりがまだ出せない状況です。
「川が近いわけではないので、水災補償はつけていなかった。自宅の修理は自治体の補助金が最後の望みだが、条件が厳しい。頭が痛くなる状況」だといいます。
水災補償とは、火災保険に付けられる補償です。
大雨や台風による洪水などで、建物や家財に損害を受けた場合に補償を受けられます。
一般的には、損害額が、新価額(同等のものを再築・再購入するのに必要な金額)の30%以上、床上浸水もしくは床上45cmを超える浸水などの時に補償を受けられます。
水災補償を付けている率です。
2015年度は火災保険に入っている人のうち、73. 4%の人が水災補償をつけていましたが、10年間で10ポイント超減って、2024年度には61. 8%となっています。
水災補償を付けない理由です。
「自宅周辺で水災発生の可能性が低そう」54. 9%。
「自宅周辺で水災被害が小さそう」25. 0%。
「保険料をできるだけ抑えたかった」20. 7%。
『リスク』と『コスト』が、水災補償を付けない主な理由です。
水災リスクが低いと判断した理由です。
「海や川から離れている」58. 5%。
「高台にある」35.1%。
「ハザードマップを確認し安全を判断した」30. 9%。
コストについて、年間の保険料を番組でシミュレーションしました。
例えば、さいたま市で4人家族、新築戸建、補償額が建物2500万円と家財500万円の火災保険です。
水災補償を付けると、保険料は年間2万6734円で、水害でも補償されます。
水災補償を付けないと、年間9600円で、保険料は1万7000円以上安くなりますが、水害で補償は出ません。
「保険には入っていなかったが、県民共済に入っていた。建物被害に対しての見舞金が60万円くらい出た。修理してちゃんと直すには、数十万円の持ち出しになったが、その程度で済んでよかった」と話しています。
■浸水被害 スムーズに保険金受け取るための“コツ”
水災補償、浸水被害にあった時のポイントです。
『片づける前に写真を撮る』ということです。
浸水の跡にメジャーをあてて、深さが分かるように撮影します。
遠景・近景とも、複数枚撮影しておきます。
浸水被害にあった後の流れです。
●保険会社に連絡して、立ち会い調査の日程調整をします。
●保険会社の調査員がきて、立ち会い調査をします。
●調査結果をもとに、保険金の請求書を作成・提出します。
「分からないことは、立ち会い調査の時に調査員に聞く」のが良いとのことです。
水災補償の補償範囲に注意です。
「水災補償は、台風・洪水・高潮などによる損害を補償するが、例えば『浸水45cm以上』などの支払い要件があったり、津波や給排水管の事故は対象外だったりするので、『どういう条件でどこまで補償されるのか』把握しておくことが大切」
■車の水没“車両保険”有無 隣同士の車で明暗
車の被害についてです。
8月の千葉豪雨では、大網白里市で、一時、レベル5の大雨特別警報が発表されました。
1時間雨量は、約120ミリと解析されました。
車が水没した女性のケースです。
大網白里市の障がい者施設に勤務しています。
施設は、床上80cmまで浸水しました。
施設の車を避難させているうちに、自分の車が水没してしまったということです。
水没した車は、5年前に195万円で購入した軽自動車です。
水没したため、廃車にして新しい車を購入する予定です。
自動車保険についてです。
●対人賠償保険
●対物賠償保険
●搭乗者傷害保険
などの任意保険がありますが、大雨などの自然災害に備えるには、車両保険への加入が必要になります。
車が水没した女性は、過去の災害で自身の車が水没したことを教訓に、車両保険に加入していました。
保険料の支払いは年間、約7万から8万円です。
今回の補償です。
購入から5年経過してはいましたが、車両保険から、約105万円が支払われるということです。
「保険に入っていて、本当に良かった」と話しています。
同じ施設に勤務する、車が水没した男性のケースです。
女性の隣に車を止めていました。
男性も施設の車を避難させているうちに、自分の車が水没してしまいました。
水没した車は、約300万円で購入した中古車です。
車両保険は、中古車だったこともあり、加入していませんでした。
車はエンジンまで水につかり廃車となりましたが、生活するにあたり車が必要なため、新しい車を購入する予定です。
車両保険に入っていない場合、豪雨で車が水没したら、車の修理代や買い替え費用はすべて自己負担となります。
「次は絶対に車両保険に入る」と話しています。
■大雨被害 車の水没 どう備える?車両保険のメリットは?
車両保険の加入率は47. 4%で、半数以上が未加入です。
車両保険に加入すると、支払う保険料が上がります。
「保険料は1. 5倍〜2倍になることもある」ということです。
車が水没した理由で、支払われる補償額に差はあるのでしょうか。
「車両保険に加入していれば、駐車場に止めていた場合でも、冠水している道路に入ってしまい水没した場合でも、基本的に支払われる金額に差はない」ということです。
車が水没した場合にやることです。
ファイナンシャルプランナーの飯村さんによると、
『写真や動画で記録する』
『保険会社に連絡し、ロードサービスを依頼する』
です。
やってはいけないことは、
『エンジンをかける』
です。
車両保険に加入するメリットです。
●自然災害での水没など、防ぎようのないリスクに備える
●修理代の補填
●ローンで購入した車が廃車になった場合、ローンだけを支払い続けることを避ける
車両保険に加入した方がいい人です。
●新車や高級車を購入した
●貯金から修理代が出せない
●ローンの支払い中
●車が生活や仕事に不可欠
●大雨被害のリスクが高い地域に住んでいる
(「羽鳥慎一モーニングショー」2026年9月7日放送分より)



















