人口減少などを背景に、大阪府の泉佐野市と泉南市は5日、合併を視野に検討することを明らかにした。多くの自治体が抱える人口減少の問題。その切り札になるかもしれないのが「ギャル」だという。取り組みを取材した。
ギャル独自のアプローチで地方創生を推進
福島県葛尾村。人口はおよそ1200人の緑豊かなこの村にやってきたのは…ギャルだ。
「ぱにぱにぱにぱにともちんぱで〜す」
「さしみちゃんで〜す」
「リコで〜す。普段は大学生してま〜す」
「シャ・ガイユというふうに言います」
「CGOドットコムのハラミで〜す」
と、なかなかパンチが効いたギャルたちだが、「ギャルマインドで世の中をアゲ↑ていく」をモットーに独自のアプローチで地方創生を推進。
その常に前向きな活動が注目を浴び、今、全国各地の企業や自治体から「うちにも来てほしい!」と依頼が殺到しているのだ。
今回ギャルたちがやってきた葛尾村には、ある切実な思いがあった。
「原発事故前から過疎化が進んでいて、原発事故で過疎が一気に進んだ状態だったんです」
「移住してくれたりとか、関係人口になる学生さんもいらっしゃるんですけども、やはり定住してくれないなという実感があって」
そこで、ギャルたちが立ち上がった。
キラメキ★ファンタスティックディレクター
ハラミさん
「きょうの目的はギャルマインドを持ってもらうことで、皆さんのマインドをアゲにして葛尾村をアゲにしていきたいと思います」
「アゲー↑」
この日は葛尾村の職員や住民たちが集まり、ワークショップを開催するというが…。
「ギャル式ブレスト始めていきたいと思います」
「肩書とか役職一切関係なしでやっていこう、敬語は禁止でお願いします」
「1分以上沈黙は絶対禁止でお願いしまーす」
「葛尾村のブチアゲ絶対見つけたる!ギャルマインド降臨!」
前代未聞!ギャルが巻き起こす新しい地方創生の形とは!?
「ギャル式ブレスト」とは
「ギャル式ブレスト始めていきたいと思います。今回ギャル式ブレスト、ルールがあります。肩書とか役職一切関係なしでやっていこう。これは絶対です。タメ語で話そうということで、敬語は禁止でお願いします。あとはリアクション絶対多めでいきましょう。1分以上沈黙は絶対禁止でお願いしまーす」
「ギャル式ブレスト」とは、複数人で自由にたくさんのアイデアを出し合う会議手法「ブレインストーミング」に、何事も前向きに考えるギャルマインドの要素を加えた独自の会議スタイル。新たな可能性の「タネ」を出し合い、それを実現に向けてカタチに落とし込むのが狙いだ。
今回、葛尾村を活性化させるためギャルが出したお題が…。
「自分の好きと葛尾村の好きのアゲを出していって、このアイデアをたくさん発散していこうと思うよー」
葛尾村の魅力。住民自身が地元の魅力を再発見できるようにと、考えたのだ。
「みんな結構ね、敬語とか使ってくれていると思うんだけど、ため口でガツガツにワクワクにやっていこうね」
「緊張してる人?してる?してるの?緊張しなくて大丈夫だよ」
しかし、人前で発表するのはなかなか難しい様子。そんな状況でもギャルは、どんな答えにも否定することなく、常に肯定的なリアクションで盛り上げる。そうすることでアイデアを発言しやすい雰囲気を作ることができるのだという。
「高速道路を通したい」
「そういう現実的なものもいいよ」
「バーベキューパークを作れる」
「いいね!好きなんだバーベキュー」
活性化に良い刺激を
次第に、参加者にも変化が…。
「村中が公園」
「いいじゃん!いいじゃん!ワードセンスがさ、ビッグダディすごいのよ、さっきから覚醒しているよねマジで」
「週休4日」
「みんな住むわ」
いつしか、ホワイトボードは参加者たちの葛尾村への思いで埋め尽くされた。
「自治体の皆さんも、民間の学生さんとかが、まずすごく仲良くなってくださったのが、良かったところだなと思っております」
「ギャル式ブレスト」は葛尾村の活性化に良い刺激を与えたようだ。
「ギャルマインドっていうか、肯定するという原則で話すのはすごく良くて、我々の会議だと、やっぱりこんな危険性があるよねとか、そのアイデアは過去に失敗しているよねとか、どうしても新しいアイデアがなかなか生かされないところがあるので、ちょっと頭を切り替えてやるのはいいなと思いました」
ギャルの力で町づくり
ギャルの力を町づくりに生かそうという動き、他の自治体にも広がっている。
日本海に面する島根県江津市だ。人口はおよそ2万3000人。「東京から最も遠い町」とも言われ、列車を乗り継ぐと7時間半ほどかかる。
そんな江津市は、取材した「CGOドットコム」と協力し、8月に「ギャル課」という特別チームを発足させた。番組で江津市役所の松島さんに、その背景を伺った。
江津市も人口減少や、町の魅力をどう発信するかといった課題を抱えているという。市や地元の商工会などで、さまざまなアイデアを模索していたが、なかなか形にできずにいたという。
そこで注目したのが紹介した「ギャルマインド」だった。「ギャル課」発足後、早速ギャルを交えて話し合いを行ったところ、当初「町には何もない」といったネガティブな声も出たそうだ。ところが、ギャルと話していくうちに「逆に、何もないのが魅力なのでは」と、発想がポジティブに変わっていったという。
さらに話し合うなかで「江津らしいお土産が少ない」という課題も浮かび、新たな土産品を開発することが決まったそうだ。12月のイベントでのお披露目を目指しているということだ。
松島さんは「ギャル課の発足で、過去にないほど、大きな反響が市の内外から寄せられている。地域づくりに関心が薄かった若者などにも参加してもらい、江津市に興味を持つ人が増えるきっかけになれば」と話している。そして、ギャルの考え方にすっかり共感したそうで、「相手の話を拾い、否定せず、ポジティブに変換する思考を市職員の間で広めていきたい」と話していた。
(2026年10月6日放送分より)











