2日、GMOインターネットグループが問題発覚以降初めて会見を開き、不正アクセスを受けてからおよそ2カ月半にわたって攻撃を検知できなかったことを明かしました。熊谷正寿社長(63)は、涙を見せながら謝罪しました。
新たに明らかに…不正アクセスの経緯
熊谷正寿社長
「私は自分がつくってきたインターネットが、多くの方の笑顔に資する安心で安全なインターネットになってほしい。心の底から思っておりまして、私は31年間一度たりとも『もうかる・もうける』という言葉を使ったことはありません」
インターネットに対する思いを涙ながらに口にした、GMOインターネットグループの熊谷社長。サイバーセキュリティーを手がけてきた自身の会社が、皮肉にも不正アクセスの被害を受けました。
「お客様をお守りすることができず、誠に申し訳ありませんでした」
会見ではグループのセキュリティー企業が、2年前にシステムの脆弱(ぜいじゃく)性を指摘したにもかかわらず、当時の対応が不十分だったことを認めました。
当時、4回にわたって緊急メンテナンスを繰り返しましたが、システムを作り変える抜本的な対策はできていなかったということです。
さらに、新たに明らかになったのは、不正アクセスの経緯です。
山下浩史副社長
「犯人は8月5日にお客様環境のリモートデスクトップのVPSに侵入いたしました。当社がこれを確認できたのは、お客様からの問い合わせを受けて調査を行った10月20日。その間、気付くことができませんでした」
約2カ月半、攻撃を検知できず
一連の不正アクセスの発端は、今年の8月5日。攻撃側は何らかの方法で顧客のパソコンに侵入し、管理者のアカウントを奪いました。
そして8月17日、大元となる「管理者サーバー」を乗っ取り、2万6000件以上の顧客サーバーからパソコンに侵入します。
9月20日から10月14日にかけて悪意のあるプログラム、いわゆる「マルウェア」を送り込み、利用者の口座で不正取引を行い、損失を発生させたということです。
GMO側が異変に気付いたのは10月20日。およそ2カ月半の間、攻撃を検知できなかったということです。
「なぜ気付けなかったのか。何が原因で何が不足していたか。今後、検証してまいります」
熊谷社長が感極まる場面も
会見では熊谷社長が企業理念を語り、感極まる場面もありました。
「『GMOイズム』という社是社訓がある。すべての目標はお客様の笑顔であり、その笑顔を見て私たちは誇りを持ち、その笑顔の循環で、目的ではなく結果としての利益で株主様も笑顔になると、31年間ずっと言い続けてきました」
多発するサイバー攻撃を巡っては、AIの脅威にも言及しました。
「毎日、情報漏洩(ろうえい)のニュースが流れているのは、AIの発展が原因」
記者からは、AIの発展と経営理念の説明に多くの時間を割いたことについて、指摘する声も上がりました。
「命の砂時計を何に捧げているのかが人生。私はインターネットと、この(GMO)グループに捧げている。安全安心なインターネットを作りたいと本気で思っている」
笑顔の写真について謝罪も
GMOを攻撃したのは誰なのか。北朝鮮からの攻撃の可能性について問われると、次のように答えました。
「(Q.どんな証拠や分析を?)専門的な解析を行い、しかるべき機関に報告する。それ以上申し上げることは、現在調査中ですのでございません」
問題のさなかに、SNSに笑顔の写真なども投稿していた熊谷社長。「配慮が欠けていた」と謝罪しました。
「私自身が笑顔で写っている写真を投稿したこと。いずれも被害に遭われた方のお気持ちへの配慮が欠けておりました」
GMOは熊谷社長ら4人の役員報酬を3カ月間、最大30%減額すると発表しています。自身の進退について問われた熊谷社長は、次のように答えました。
GMOへの不正アクセスを受けて警視庁は先月29日、生活安全部長をトップとしたおよそ70人態勢の捜査本部を設置しました。
(「グッド!モーニング」2026年11月3日放送分より)







