「経済停滞の中、レコードは売れ続けている」レコードストアデイ開催!350店が参加[2022/04/22 21:00]

「経済停滞の中、レコードは売れ続けている」レコードストアデイ開催!350店が参加

「レコードストアデイ2022」が、4月23日(土)、6月18日(土)、世界で一斉に開催される。
今年は、レコードストアデイ15周年。グローバル・アンバサダーは、アメリカのシンガーソングライター、テイラー・スウィフトがつとめている。
テイラーは、「アンバサダーに就任し、とても光栄です。レコード店は音楽を愛する人々の情熱を永続させ、育むのに必要な存在です。近年のレコードセールスの向上は、本当にうれしいサプライズであり、私たちアーティストはファンの方々に感謝しかありません」と話す。

アメリカ発祥のイベントは、今や世界23か国に広がり、日本でも全国の350店が参加している。今回発売されるのは、アメリカ約400アイテム、イギリス約300アイテム、日本約100アイテムなどで、全世界で1000アイテム以上。
レコードは店頭優先で販売され、ネット販売の解禁はその後となるため、人気のアイテムは、実際にレコード店に足を運ばないと売り切れてしまう可能性がある。お店によっては、欧米の限定輸入盤も手に入るという。

いま、世界的にアナログレコードの人気が高まっている。
一時は終わったメディアと思われていたレコードだが、2020年、アメリカでは、レコードの販売数がCDを抜き、日本でも2021年の生産額が10年前の11.6倍となった。まさに急拡大だ。いわゆる「巣ごもり消費」が追い風となった形だが、それまで、レコード店はどのように生き抜いてきたのか。

レコードストアデイを日本で運営する、東洋化成の本根誠さんは、
「コロナ禍、これまで多かった、海外から日本にレコードを買いに来る顧客はゼロになり、苦境も予想されたが、日本の客の新しい音楽を追及する新しいパワーを感じる」と話す。
特に、レコード店を訪れる若い女性が増えており、それは全世界的な傾向だそうだ。レコードストアデイに参加するレコード店の数も、年々増えているという。
「サブスクより手間のかかるレコードだが、時間の使い方が変わり、自分の好きなことを追求するゆとりが芽生え、経済が停滞する中、レコードは売れ続けている」。

近年、新たにオープンするレコード店も増えており、多くは若い店主の経営だという。
大都市だけでなく、地方でも地元のお客を狙ったお店も増加中だ。カフェを併設したり、雑貨を合わせて販売したり、クラフトビールを売ったりするケースもある。レコード文化全般に照準を合わせたお店が多く、ユースカルチャーの変容すら感じるそうだ。

レコードストアデイでは、特別企画として、全国のレコード店を紹介する冊子「アット・ザ・レコードショップ」を参加店で無料配布している。350店が掲載されており、お店の詳細情報に飛べるQRコードもついている。
ぜひチェックして、レコード店を訪れてみよう。

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