シンガー・ソングライターの長渕剛(68)が、今月17日から出身地である鹿児島・日置市伊集院文化会館を皮切りに、全国ツアー「TSUYOSHI NAGABUCHI HALL TOUR 2025 HOPE」をスタートさせる。全国13都市で全16公演。東京公演は4月28、29日に有明の東京ガーデンシアターで行われる。
能登半島地震の復興支援ライブは3月16日に石川県志賀町で行われ、過去には、東日本大震災や熊本地震など、震災の発生後には避難所を慰問。被災者を元気づけ、精力的に支援ライブを開催してきた。
今回の能登半島支援ライブは、昨年末に鹿児島に帰省した際、かねて親交の深かった霧島市の中重真一市長(48)と会食した際に「志賀町から支援要請を受けて市職員を派遣した」と聞かされたことが大きなキッカケだったという。長渕は「歌うことで被災地の力になるなら」と意欲的だった。
4月1日から配信開始したのが新曲「HOPE」。時代の飢餓感、喪失感、自己喪失感を一笑し「HOPE=希望」という叫びで歌い上げている渾身(こんしん)の1曲だ。「長渕らしい力強い一曲」と評する音楽関係者も多く、ユーザーからの関心度も高まっているという。
さらに、新曲と同時に発表したのが、巨匠・長濱治氏が撮影した写真集「骨BONE」。2015年に富士山麓で開催された10万人規模のオールナイト・ライブなど、この10年間の軌跡と新たに書き下ろされた詩画なども収められ、4月21日に発売される。
長渕にとっては12年ぶりの写真集。「長濱先生から『剛さん、あなたの写真を残しておきたいんだ』と電話で告げられた時、率直にうれしかった。答えは決まっている。先生、お願いします」と、長渕は二つ返事でお願いしたと言う。その上で「長濱先生の写真家としての人生が80年以上を超えて、若い頃から先生を慕って、先生のカメラの前に立ってきた。僕の人生は闘いそのものだと思う。『正しい』や『間違い』では割り切れない、矛盾の海を泳ぎ切ること。そこに本気で命を懸けられる人生なのかどうか。実に孤独な闘いではあるけど、共鳴、共振、共闘できる仲間。それが長濱先生。人生を共有した証をこうして残すことができ、表現者として非常に光栄に思う」とコメントしている。