【訃報】女優の吉行和子さん、肺炎のため、90歳だった、兄は作家の吉行淳之介さん

女優でエッセイストとしても活躍した吉行和子（よしゆき・かずこ）さんが死去した。90歳だった。所属事務所が8日、公式サイトで発表した。

　同サイトは「訃報」と題し「弊社所属の吉行和子が9月2日未明、肺炎のため、永眠いたしました。享年90」と報告。「故人の遺志により葬儀は近親者のみで執り行いました」と伝えた。

　その上で「ここに謹んでお知らせ申し上げますとともに吉行和子が生前受け賜りましたご厚誼（こうぎ）に深く御礼申し上げます」とつづった。

　吉行さんは1935年生まれ、東京都出身。劇団民芸に入団し、1957年に「アンネの日記」で初主演を果たした。1978年には映画『愛の亡霊』に主演、日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞した。その後も数多くの映画、ドラマに出演した。

　父は作家の吉行エイスケさん。母は美容師の吉行あぐりさんで、NHK朝ドラのモデルにもなった。兄は作家の吉行淳之介さん、妹は詩人の吉行理恵さん。

　自身もエッセイストとして活動し、著書に「どこまで演れば気がすむの」（1983）「男はみんなハムレット」（1989）「兄・淳之介と私」（1995）などがある。